把り凍て飛び降りるにも翼なしとは? わかりやすく解説

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把り凍て飛び降りるにも翼なし

作 者
季 語
凍る 
季 節
 
出 典
前 書
吹田操車場
略称「吹操」、この屋根のない職場総延長一二五粁、総面積七六平方米職員の殆どが歩き廻り熄みなく、昼夜別な貨車捌いている。特に東部坂阜の連結手は一日平均四十粁は歩くと言う 六十句 
評 言
 映画ドラマなどの駅裏シーン思い浮かべていただきたい刑事物なら、飲み屋女将への聞き込み場面熱愛物なら、駈け落ち相手決断下す喫茶場面背後には繰り返しSL入換作業を行う操車場の音があった。このような人生悲哀感じさせる場面には操車場の音は打って付けであった鈴木六林男自分テリトリー内の吹田操車場取材出掛けた。私の知っている操車場作業貨車機関車押し加速をつけて、機関車だけブレーキ掛け止める連結器解いてある貨車突き放され惰力進みポイント進路分けられ北海道九州といった、それぞれの行き先ごとの貨物列車組み込まれてゆく。このときの突き放され貨車には転轍手てんてつしゅ)が飛び乗る取っ手両手で把(にぎ)り貨車しがみつく。足でブレーキ掛けほどよいスピード先に連結されている貨車ぶつけて連結をさせる。ぶつけるスピードがありすぎると脱線破壊起こしてしまう。ブレーキをかけすぎて直前止めてしまって連結出来ない。「ガチャガチャン」という衝撃がある位がちょう良いらしい。衝撃を受ける直前転轍手貨車より飛び降りるその場から転轍手は元の場所へとぼとぼ歩いて帰る昼夜操業操車場では転轍手の目がくらん轢き殺されるので機関車ヘッドライトをつけなかったという。六男は操車場いたるところに墓があったと語っている。時間縛られ危険な作業であった国鉄民営化され、二軸の黒い貨車姿を消した以後このような操車場作業無くなった筈である。 
評 者
備 考
吹田操車場
略称「吹操」、この屋根のない職場総延長一二五粁、総面積七六平方米職員の殆どが歩き廻り熄みなく、昼夜別な貨車捌いている。特に東部坂阜の連結手は一日平均四十粁は歩くと言う 六十句 



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