戦車と歩兵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:32 UTC 版)
戦車は強力な火砲と機動力を備えており、敵の装甲車、戦闘陣地、銃座などに効果的な打撃を与えることができる一方、地形適応力や柔軟性は歩兵に劣る。戦車と比較すると、歩兵部隊は無力に思われるかもしれないが、塹壕や遮蔽物に隠れ、有効な対戦車兵器を装備した歩兵は、高価な運用コストゆえに数で劣る戦車部隊より信頼性の高い戦力となる。 戦闘車両は一般に視界が劣悪である。戦車は強固な装甲を備える一方、対戦車兵器を携行した歩兵に接近されると脆弱である。歩兵は地形に潜伏あるいはカモフラージュを施して戦闘車輌を待ち伏せることができる。肉薄に成功、または敵戦車に発見されなかった歩兵は、敵戦車の視界外から、車体後部や機関室上面など装甲の薄い箇所に攻撃を行い、これを破壊することができる。市街戦では戦車1台は概ね歩兵1~2個分隊程度の戦力に過ぎないと言われる。ゆえに視界の悪い地形・状況下で戦闘車輌が単独行動を行うのは非常に危険であり、随伴歩兵との連携が欠かせない。 また、歩兵部隊はある程度の人的被害を出しても部隊再編成を行い、柔軟な運用が可能だが、整備部隊から離れて行動している戦車が車体にダメージを受ければ車両を放棄するほか無い。行動可能な場所が限定されることから、地雷にも狙われやすい。
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