戦後70年 藝大での再演
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「鬼頭恭一」の記事における「戦後70年 藝大での再演」の解説
戦後70年にあたる平成27年(2015年)4月30日、東京・中日新聞に掲載された「早世の才能 音色響け」という記事をきっかけに、鬼頭恭一は世の注目を集め、朝日、毎日、読売、日本経済各新聞で相次いで取り上げられた。同年7月、恭一の遺品の中から創作ノートが発見され、うち3曲 = 鎮魂歌 (レクイエム)、アレグレット イ短調、アレグレット ハ長調が7月27日、東京藝術大学オープンキャンパスの一環として奏楽堂で行われた「~戦後70年 夢を奪われた音楽生徒~東京音楽学校の本科作曲部一年で出陣した二人の作品演奏会」で、村野弘二作品とともに初演され、この模様はNHK名古屋「ほっとイブニング」で放映された。また演奏会とは別に歌曲「雨」が永井和子のメゾ・ソプラノ、森祐子のピアノにより試演された。8月11日、名古屋・宗次ホールで行われたコーラス・グループ「ココロニ」演奏会で歌曲「雨」は成田七香のソプラノ、重左恵里のピアノにより公開初演された。このコンサートの模様はテレビ愛知「ニュースアンサー」、CBC「イッポウ」で放映され、翌12日の中日新聞、朝日新聞各朝刊に掲載された。12月15日、名古屋・熱田文化小劇場で「終戦を目前に才能を断たれた名古屋出身の作曲家/鬼頭恭一メモリアルコンサート」と銘打った名古屋パストラーレ合奏団特別演奏会が開催され、恭一の全作品(創作スケッチも含む)が上演された。(出演 メゾ・ソプラノ/永井和子、ピアノ/森裕子、演奏/名古屋パストラーレ合奏団、編曲・指揮/岡崎隆)平成28年(2016年)3月6日、東海ラジオ「らじおガモン倶楽部」で、また5月28日には「そして音楽は響く~おかしなおかしなクラシックホール」で恭一が取り上げられた。この放送では大中恩が、恭一の思い出を語っている。平成29年(2017年)7月30日、東京藝大が創立130年記念企画として「戦没学生のメッセージ〜戦時下の東京音楽学校・東京美術学校」を開催、恭一の「鎮魂歌」(オルガン/中田恵子)、「アレグレット ハ長調」(ヴァイオリン/澤和樹、ピアノ/迫昭嘉)、歌曲「雨」(メゾ・ソプラノ/永井和子、ピアノ/森裕子) の3曲が、他の3人 (葛原守、草川宏、村野弘二) の作品と共に演奏された。大中恩は次のように振り返る。 鬼頭君も村野君も、優秀な人だった。彼らの才能は戦後生かされるべきだったし、我々同期が競争したら音楽界も面白かっただろう。
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