成田空港延伸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 19:18 UTC 版)
「京成成田空港線」も参照 都心から成田国際空港への所要時間を短縮するために、北総線を経由する「成田新高速鉄道」構想が1985年の運輸政策審議会答申第7号において計画され、2006年に着工した。新設となる印旛日本医大駅から成田空港高速鉄道接続点までの区間は、新たに設立された成田高速鉄道アクセスが建設・保有を行うこととなった。新設区間は最高速度160km/hとなり、これに合わせ、既存の京成高砂駅 - 印旛日本医大駅間は最高速度130km/hで走行するための待避設備の設置と鉄道信号機に対する抑速現示の設定を含む設備改良工事が行われることが成田高速鉄道アクセスから発表されていた。ただし、現在の北総線区間では高速進行現示は設定されない。これに先立ち、小室駅では待避線建設に伴うホームの増設工事が行われ、東松戸駅、新鎌ヶ谷駅では路線建設時に将来用に設けられていたホームを使用開始した。そのほか、印西牧の原駅、印旛日本医大駅では分岐器変更による配線変更が行われた。このうち信号機の抑速現示は2009年夏より使用を開始した。 2010年7月17日の開業以降は、印旛日本医大駅止りの北総線の列車は従来通り北総鉄道が運行し、成田空港駅まで直通する成田スカイアクセス線の列車は京成電鉄が運行する。これにより、スカイライナーの所要時間は日暮里駅 - 空港第2ビル駅間で最速36分となった。それまでは、JRの成田エクスプレスや京成電鉄本線のスカイライナーを利用した場合、都心から空港第2ビル駅までは1時間程度を要していたため、大幅な所要時間短縮が実現した。 また、千葉県北西部等の交通利便性の向上と、成田地域と千葉ニュータウン地域の機能連携の強化にも寄与することが期待されている。しかし、その一方で「運賃の高い北総線経由になることで、運賃が値上げされるのではないか」「スカイライナーと北総線の運賃が二重運賃にならないか」と問題視する声もあったが、最終的に値上げや二重運賃は適用されず、印旛日本医大駅をまたいだ乗車であっても、両社の乗車距離の合計を京成成田空港線の運賃基準に当てはめて計算されることとなった(「北総鉄道#運賃」も参照)。
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