成層構造とは? わかりやすく解説

成層構造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 04:53 UTC 版)

マントル」の記事における「成層構造」の解説

深度深くなるにつれ、温度密度ともに上昇するが、特に密度については、鉱物相が相転移することにより不連続増加する410 km520 km660 km、2,700 km地点地震波不連続面があり、これが相転移境界考えられている。この中で660 km不連続面明瞭であり、これを境に上部マントル下部マントル分けている。鉱物相による分類については、上位からかんらん石α相)、変形スピネル相(β相、ウォズレイアイトとも)、スピネル相(γ相、リングウッダイトとも)、ペロブスカイト相ポストペロブスカイト相(D’’層 ディーツープライム とも)となっている。マントル構成物質は、この境界移動するごとに相転移結晶構造変化密度変化するかんらん石の層はモホ面から440 km不連続面までで、マントル最上部を占める。この層は、地殻とともに圧力温度水分含有量などの条件により、部分溶融起こしマグマ生成する変形スピネル相およびスピネル相はマントル遷移層または転移層とも呼ばれている。660 km以深のペロブスカイト相の層では、圧力は23.4 GPa超えている。スピネル相構造のかんらん石分解され、マグネシオウスタイト (Mg,Fe)Oと稠密な構造ペロブスカイト MgSiO3 とで構成されている。2,700 km以深のマントル最下部はD’’層とも呼ばれペロブスカイト相よりも稠密密度も高いポストペロブスカイトとなっている。ポストペロブスカイト相の発見は、2004年のことである。境界付近構造不明な部分多く下部マントル層の深部接している部分は薄い層が溶解し、この溶解部分からマントル・プリューム上昇しているのではないかという説がある。 また、マントル力学性質から分類すると、上位から地殻合わせてリソスフェアアセノスフェアメソスフェア分類されるリソスフェア地殻含んだマントル上部の層で、温度密度低く剛性も高い。その下面60100 km地点にある。リソスフェアプレートテクトニクスにおけるプレートにほぼ相当する部分で、地表面移動している。アセノスフェアリソスフェアメソスフェアの間にある層で、100300 kmの間にある。地震波低速度域であり、物質部分溶融し流動性有している。低速度域のみがアセノスフェアとされるが、場合によっては下限660 kmの面と考える説もある。メソスフェアマントル大部分占め高い剛性有する固体考えられている。

※この「成層構造」の解説は、「マントル」の解説の一部です。
「成層構造」を含む「マントル」の記事については、「マントル」の概要を参照ください。

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