貧酸素水塊の形成とは? わかりやすく解説

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貧酸素水塊の形成

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/20 08:50 UTC 版)

貧酸素水塊」の記事における「貧酸素水塊の形成」の解説

海底存在する急峻な窪みや、閉鎖的な内湾では一般的に水の流れ滞りやすい、また、夏季成層躍層やくそう)とも。特にこの場合温度違いにより形成されるため水躍層と呼ぶ)が発達すると、表層海水と底層の海水との密度差が大きくなり、上下混合鉛直混合)が起こりにくくなる。底層ではプランクトン死骸など(有機物)が堆積しその分解が盛んに行われるため、酸素消費される結果として水流滞った海底付近では極めて溶存酸素量少な貧酸素水塊形成される。そこではさらに、酸素のまったく無い状態でも代謝を行う嫌気性細菌(ここでは硫酸塩還元細菌など)が、プランクトン死骸含まれる硫黄分海水中の硫酸イオン還元し多量硫化水素あるいは硫化物イオン生成し、これが海水付与されるうになるまた、過剰に生成した硫化水素水面気泡として上昇してくることもあり、この状態になると、海上でも硫化水素特有の卵の腐ったような臭気感じられるうになるくわえて硫化水素底質水底構成する堆積物や岩のこと)との反応により生成する硫化物もかなり集積し淡青色呈するうになる条件にもよるが、海水淡水接す水域では、鉛直方向塩分濃度違いに基づく成層構造形成されることがあり、これも鉛直混合抑制する原因となることがあるこのような躍層塩分躍層と呼ぶ。 貧酸素水海中海水を貧酸素水と呼ぶ。なお、完全に酸素消費され尽くしたものは無酸素無酸素水塊 (英: anoxic waters) と呼び区別されることもある。

※この「貧酸素水塊の形成」の解説は、「貧酸素水塊」の解説の一部です。
「貧酸素水塊の形成」を含む「貧酸素水塊」の記事については、「貧酸素水塊」の概要を参照ください。

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