成層圏無線プラットフォームに関する研究開発
成層圏プラットフォームは、気象条件が安定している高度20km程度にある「成層圏」に通信機材等を搭載した飛行船を滞空させ、無線中継基地として利用する近未来の通信システムです。このシステムは、衛星通信に比べて地上との距離が短く、ミリ波帯等の未利用周波数を利用することによって、地上で利用する通信端末を小型、高速・大容量通信の実現が可能となるなど、新たな通信手段として期待を集めています。
1.成層圏無線プラットフォームの概要だれでも時間や距離の制約なく、容易に必要な情報を受発信できる高度情報通信社会を実現するために始まった研究開発です。
(1) 高度20kmの成層圏で飛行船を通信・放送等の中継基地、地球観測等に利用
(2) 特徴
ア 衛星に比べ地上との距離が短く、端末の小型化、高速・大容量通信が可能
イ 空中を移動できるため、地上網に比べ回線設定やシステム構築が容易

2.研究開発体制
文部科学省と共同して産業界、学識経験者等産学官の関係者とともに「成層圏プラットフォーム開発協議会」 |
(会長:東昭東京大学名誉教授)を設立し、平成10年度から平成16年度まで研究開発を実施しました。 |
(旧郵政省) |
追跡管制システム ![]() |
情報通信研究機構 (旧通信・放送機構) |
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通信・放送ミッション ![]() |
情報通信研究機構 (旧通信・放送機構、 旧通信総合研究所) |
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(旧科学技術庁) |
飛行船全体システム (電源系を含む) |
宇宙航空研究開発機構 (旧航空宇宙技術研究所) |
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地球観測ミッション | 海洋研究開発機構 (旧海洋科学技術センター) 宇宙航空研究開発機構 (旧宇宙開発事業団) |
3.周波数の国際分配の状況
(1)世界無線通信会議(WRC-97)
31/28GHz帯がアジア・太平洋地域12カ国に追加分配されています。 IMT-2000(第三世代移動衛星システム)の基地局としての利用が可能となります。
31.0-31.3GHz帯のうち、使用が制限されていた31.15-31.3GHz帯が使用可能となります。 31/28GHz帯は、我が国を含む12カ国から、ロシア、韓国等が加わり、計20カ国の他、米州地域の希望する国も使用可能となります。
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