慣用句や比喩等における誤用例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 23:39 UTC 版)
「日本語の誤用」の記事における「慣用句や比喩等における誤用例」の解説
弱冠 (《礼記》曲礼上の『二十を弱と曰ひて冠す』から)20歳のこと。近代では少し意味が広がり、20歳前後を指すようになった。しかし「わずか○○歳にして」の文脈で使用されることが多く(弱冠8歳にして・・など)、8歳というのはどう見てもこれに当てはまらないので、誤用としてみなされる。同じ読みで「若干」があるが、年齢には用いないので若干8歳、とするのも間違い。弱冠を若冠と表記する誤りもある。出典が男子20歳の異称であるため、女子にそのような言い方をするのは適切・適格ではない。 ×危機一発→○危機一髪 髪の毛一本の差で危機に陥るのっぴきならない状況だったことを指す成語だが、まるで一発、二発と危機が襲ってくるように誤解された。映画『007 ロシアより愛をこめて』の旧題として、作品に映画評論家・水野晴郎が『007 危機一発』と名づけたことから広まった用法という。水野は単に流行を狙った意識的な造語と主張していた。 ×上へ下への大騒ぎ、上や下への大騒ぎ →○上を下への大騒ぎ 言葉を取り違えている典型例として紹介される慣用句(平成18年度国語世論調査結果参照)。上へ置くべき物を下へ、下へ置くべき物を取り違えているほど、甚だしく状況が混乱していることへの形容。 ×三歩下がってついて行く →○半歩下がってついて行く 「三尺下がって師の影を踏まず」との混同。相手の足が速かったら3歩も遅れると後についていけない。また「三歩」と「半歩」の混同。 ×そうは問屋が許さない →○そうは問屋が卸さない 平成27年度国語に関する世論調査において、16歳から19歳の未成年者が、正しい表記「卸さ」を取り間違えて、誤用の「許さ」が正答であると上回った例。 ×一生懸命→○一所懸命(いっしょけんめい)
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