けいじじょう‐かいが〔ケイジジヤウクワイグワ〕【形×而上絵画】
形而上絵画
【英】:PITTURA METAFISICA
形而上絵画とは、1917年にパリで提唱されたイタリアの美術運動の一つ。一般に、1915年から18年までのジョルジオ・デ・キリコ,カルロ・カッラ,ジョルジオ・モランディの作品を指す。都市生活のダイナミズムを唱えた未来派の後に、その反動として表われ、神秘的な風景や静物のなかにメタフィジカル(形而上的)な世界を暗示しょうとした。作品の上では、キリコの表現に代表されるように、マネキンや彫像など様々な物体を、思いがけない取り合わせや奇妙な建築的透視空間の中に置くことで神秘的な雰囲気をかもし出すものが多く制作された。そのなかでもカッラは、線や色の視覚的特質により関心を示し、モランディは「形而上絵画を聖化した」と言われる静謐な静物画を追求した。グループとしての形而上絵画は、第1次世界大戦後長くは続かなかったが、キリコを通じてシュル・レアリスムの作家たちに与えた影響は大きい。
形而上絵画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/26 13:41 UTC 版)
形而上絵画(けいじじょうかいが、英・Metaphysical painting, 伊: Pittura Metafisica)とは、20世紀初頭にジョルジョ・デ・キリコらによって提唱された、イタリア絵画の芸術動向および絵画様式[1]。形而上派、メタフィジック絵画ともいい、シュルレアリスム絵画の先駆とされる[1]。形而上絵画の兆候はデ・キリコが1909-1910年頃に制作した《神託の謎》《秋の午後の謎》にすでに見られるが[2]、芸術動向としては1917年にフェッラーラにおけるデ・キリコとカルロ・カッラの出会いによって生まれ、翌年ジョルジョ・モランディが加わり、さらにデ・キリコの弟・アルベルト・サヴィニオやフィリッポ・デ・ピシスらが同調するが、1921年には解体した[1]。他にマリオ・シローニがいる。
- ^ a b c コトバンク.
- ^ artscape.
- ^ Onians, John. Atlas of world art. Laurence King Publishing, 2004. p. 288. Web. 07 Oct. 2011.
- ^ NYTimes.com.
- 1 形而上絵画とは
- 2 形而上絵画の概要
- 3 関連項目
「形而上絵画」の例文・使い方・用例・文例
形而上絵画と同じ種類の言葉
- 形而上絵画のページへのリンク