当日の情勢、デモ隊による抗議活動、レースの妨害
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「2008年北京オリンピックの聖火リレー」の記事における「当日の情勢、デモ隊による抗議活動、レースの妨害」の解説
4月26日の聖火リレー当日、警備に当たる警察は在日中国人留学生組織「学友会」が約2,000人の留学生を長野市に動員するとの情報を元に警備計画を練っていたが、実際に集まった中国人学生たちの総数は4,000人を超えてリレーが行われる沿道が埋め尽くされるほどだった。これにより「学友会」が用意したTシャツは2,000枚ほど不足した。この動員は、駐日本国中華人民共和国大使館も支援しており、留学生への参加注意とマニュアル、巨大な中国国旗、手持ち用の小旗などが配布され、中国のイメージを崩さない注意や警察官への対応、集団行動に関する方法等も示されていた。 また、中国人ジャーナリストの徐静波が多くの在日中国人を集めるのを主導したとされ、5月に訪日した胡錦濤総書記は徐静波と会見し、「祖国はあなた方の貢献を決して忘れない」とねぎらった。 警察は中国からの独立を目指していたり中国からの侵略の脅威に脅かされている地域や国の支援者による聖火リレーに対する妨害行為を警戒して、沿道の数メートルおきに約3,000人の警官を配置するという厳戒状態をとり、動員された多数の中国人留学生グループもこれに呼応するように沿道を埋め尽くすように待機した。出発式会場の「県勤労者福祉センター跡地」と休憩地の「エムウェーブ」は関係者以外の日本人が立ち入り禁止とされ、到着式を行った「若里公園」も式典エリアへの立ち入りを制限された。しかし聖火リレーを「護衛」する中国人留学生達は入場を認められた。 また当日の長野では中国人留学生の他に中国国旗・オリンピック旗などで埋め尽くされた、またチベットなど中国に反対する勢力の旗も一部に見られた。 19番目の走者となった卓球の福原愛が走行中のときにはチベット国旗を持った台湾籍チベット人の男が「FREE TIBET!」と絶叫しながら乱入したが、すぐに併走していた警官数人によって取り押さえられ逮捕された。また、11時10分頃には生卵を投げつけた日本人の男が威力業務妨害容疑で逮捕された。
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