平山行蔵とは? わかりやすく解説

平山行蔵

作者柴田錬三郎

収載図書復讐志士
出版社富士見書房
刊行年月1987.9
シリーズ名時代小説文庫

収載図書柴田錬三郎選集 17 後期短篇集
出版社集英社
刊行年月1990.7

収載図書剣に命を
出版社講談社
刊行年月1994.5
シリーズ名時代小説ベスト・セレクション

収載図書剣魔稲妻刀
出版社新潮社
刊行年月1994.9
シリーズ名新潮文庫

収載図書剣魔稲妻刀
出版社ランダムハウス講談社
刊行年月2008.9
シリーズ名ランダムハウス講談社時代小説文庫

収載図書小説武士道
出版社三笠書房
刊行年月2008.11
シリーズ名知的生きかた文庫


平山行蔵

作者多岐川恭

収載図書人物日本剣豪伝 4 千葉周作島田虎之助ほか
出版社学陽書房
刊行年月2001.6
シリーズ名人物文庫


平山行蔵―真貫流三代

作者津本陽

収載図書幕末悲風録―津本陽武芸小説集 3
出版社PHP研究所
刊行年月2007.11


平山行蔵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/14 03:50 UTC 版)

平山行蔵肖像『近世名家肖像』より

平山 行蔵(ひらやま こうぞう、宝暦9年(1759年) - 文政11年12月14日1829年1月19日))は、日本江戸時代後期の幕臣で兵法家剣術流派として講武実用流を称した。間宮林蔵近藤重蔵とともに「文政の三蔵」と呼ばれる。名は潜。子龍。通称を行蔵といい、号を兵原、兵庵、潜軒、練武堂、運籌真人などと称した[1]

経歴

江戸幕府御家人、平山勝籌(甚五左衛門)の子として江戸四谷伊賀町に生まれた。行蔵は伊賀組同心として30俵2人扶持の微禄でありながら、四谷北伊賀町(現新宿区三栄町)稲荷横丁の自宅に道場「兵聖閣武道塾」を構えていた。

真貫流の山田松斎(茂兵衛)[2]に学び、一流を起こして忠孝真貫流と称し、後に講武実用流と改めた。長沼流軍学を斎藤三太夫、大島流槍術を松下清九郎、柔術居合を渋川時英(伴五郎、渋川流。柔術については竹内流「腰之廻」も)、武衛流砲術を井上貫流左衛門にそれぞれ学んだ[1]。 このほか、水泳馬術弓術棒術などいわゆる「武芸百般」に通じ、学問についても昌平黌古賀精里に学んだ儒学を基礎に、農政土木学に至るまで習得したという。

行蔵は背丈が低かったにもかかわらず、3尺8寸(約115cm)という長いを差していた[3]。毎朝起きると7尺の棒を振ること500回、長さ4尺・幅3寸の居合刀を抜くこと200回 - 300回、読書をしながらケヤキの板を両拳で叩いて拳骨を鍛え、書に倦むと水風呂に入って惰気を払うといった生活で、61歳になるまでは土間に寝、夜具を用いなかった。居間には長刀、木刀、長竹刀、槍など数十本に始まり、大砲、抱え筒、鉄砲、鉄棒、薙刀などの武具、具足櫃、木箱が乱雑に詰め込まれ、庭は草ボウボウという有様だった。

扶持米を俵のまま玄関に起き、玄米をそのまま炊いて食べた。居間の押し入れに酒の入った4斗樽を据え付けて冷や酒を呑むことは、晩年、中風のために起居が不自由になってもやめなかった。「べらぼうめ」が口癖で、世の文弱な風潮に憤激しながら没したという。

事理一体観に基盤を置いた近世稀に見る兵法家であり、総数2980巻、1085部の莫大な和漢の兵書名、362種の戦地兵器類を収集していた[4]1828年(文政11年)12月14日没。享年70。四谷愛住町永昌寺に葬る[5]

行蔵の門人

門人のうち、別格筆頭が相馬大作事件の相馬大作(下斗米秀之進)である。このほか、吉里信武(呑敵斎、呑敵流)、妻木弁之進、小田武右衛門、松村伊三郎を「平山門の四天王」という。 勝海舟の父、勝小吉[6]が行蔵に学んでおり、『平子龍先生遺事』という著作がある。

脚注

  1. ^ a b 石岡『平山兵原の生涯』、205頁https://dl.ndl.go.jp/pid/12231120/1/108 
  2. ^ 松斎は幕府の徒士であったが、髪をに結い、丸に田の字の大きな紋を入れた衣服という奇抜な姿(背後から見ると髪型と紋で山田と読ませる)で歩き、ときの将軍徳川家治の軟弱を諷した意見書を上呈して謹慎を命ぜられたこともあるという。
  3. ^ 当時、2尺8寸(約85cm)程度が常識的な刀の長さとされる。
  4. ^ 石岡久夫「兵法者の生活」第6章幕末兵法武道家の生涯 一.平山兵原の生涯
  5. ^ 永昌寺は後に杉並区下高井戸1丁目に移転している。
  6. ^ 小吉も行蔵の影響で3尺2寸(約97cm)の刀を差した。

著書

『剣説』『剣微』

参考書籍

関連文献

  • 『剣と禅』大森曹玄 春秋社、1966年、六章、必死三昧 - 平山子竜と仁王禅
  • 『概説 武芸者』小佐野淳 新紀元社、2006年、p.116



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