岡山天体物理観測所
名称:岡山天体物理観測所(国立天文台岡山天体物理観測所)
望遠鏡の種類:光学望遠鏡
国名:日本
所在地:岡山県
口径:188cm(反射望遠鏡)/91cm(反射望遠鏡)
岡山天体物理観測所は、東京大学東京天文台が設置した観測所として1960(昭和35)年に設立されました。岡山県南西部の鴨方町(北緯34度34分、東経133度36分、海抜372m)にあり、ここの188cm反射望遠鏡は、全国の天文学者の要望をいれて多目的になっており、ニュートン焦点(直接写真を撮るため)、カセグレン焦点(測光用)、クーデ焦点(中分散分光)がつくられています。望遠鏡の受光装置は、各々の目的に合ったものがつくられています。
1.どのようないきさつで天文台がつくられたの?
1960(昭和35)年、東京天文台が設置した観測所として出発。188cm反射望遠鏡は、完成当時は世界有数の大望遠鏡で、デビッド・ダンラップ天文台(カナダ)、プレトリア天文台(南アフリカ)、ストロムロ山天文台(オーストラリア)と同じグラブ・パーソン社製です。ヘルワン天文台(エジプト)の望遠鏡とは同系列にあたるものです。当時、交通の不便な場所に日本最大の望遠鏡をつくったのは、瀬戸内が天体観測に適していたからです。しかし、現在はこの地方の都市化、工業化のため夜空が明るくなり、15等、16等星より暗い星の観測がしにくくなってきています。
2.どのような天文学的発見や研究、業績があるの?
位置天文学、天体物理学等の研究のほか、赤色の低温度星の性質、金属量の異常な星に関する観測をおこなっており、望遠鏡は全国の共同利用にも提供されています。
※参考文献:小平桂一ほか・監修「平凡社版天文の事典」平凡社、磯部秀三「世界の天文台」河出書房新社、国立天文台・編「理科年表」丸善、パトリック・ムーア・編/中村士ほか・訳「ギネスワールド天文と宇宙」講談社
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