小さな花がひらいたとは? わかりやすく解説

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小さな花がひらいた

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/20 15:24 UTC 版)

小さな花がひらいた』(ちいさなはながひらいた)は、山本周五郎の短編小説『ちいさこべ』を原作とした宝塚歌劇団製作のミュージカルである。上演に当たっての潤色・演出は柴田侑宏、音楽は寺田瀧雄が担当した。

小品としては珍しく公演が重ねられた。

あらすじ

主人公・茂次(しげじ)は、大火で両親も店も失ってしまった、大工の若棟梁。

誰の力も借りずに家業を再興させると片意地をはる彼は、同じ境遇の焼け出された孤児たちを放っておけず、自ら孤児をひきとり、おりつと共に育てていくことになる。

常に悩みながらも、人の道をひたすらみつけようとする茂次だったが…。

これまでの上演

1971年 - 花組公演(初演)
10月30日〜11月30日[1]に宝塚大劇場、1972年7月2日〜7月28日[2]に東京宝塚劇場にて上演。
宝塚の形式名は「ミュージカル・ロマンス[3]」で10場[3]
伴演作は宝塚ではグランド・ミュージカル『シシリーの夕陽 [4]』、東京では宝塚ロマン『哀愁のナイル[2]』。
上原まりは当時研4(入団4年目)。同年の『花は散る散る』新人公演ヒロインを経て大劇場公演の主役に抜擢された。
1973年6月14日〜7月1日[5]に館山、木更津、新潟、富山、福井、和歌山、岡山、三次、広島、松山、福山、鹿児島、加世田、人吉、9月10日〜26日[5]に太田、北上、盛岡、札幌、函館、紋別、滝川、小樽で続演。併演作はグランド・レビュー『ザ・フラワー[5]』。
1981年 - 星組公演
2月13日〜3月24日[6](新人公演:3月6日[7])に宝塚大劇場、1982年4月3日〜4月29日[8](新人公演:4月21日[7])に東京宝塚劇場にて上演。
宝塚の形式名は「ミュージカル・ロマンス[9]」で10場[9]
伴演作は宝塚ではグランド・フォーリー『ラ・ビ・アン・ローズ[6]』、東京では グランド・レビュー『魅惑[8]』。
1982年の東京公演は東千晃のサヨナラ公演。彼女の強い希望があって、この作品を東京へ持っていく事に決まったという(81年の時点では東京公演の予定が無かった)。
東京公演では役替わり公演も実施された。
主な配役(新人公演)※下記のデータは宝塚・東京共通
1991年 - 花組公演
2月23日〜3月10日に宝塚バウホール[10]、5月5日〜5月10日に日本青年館[11]で上演。
形式名は「バウ・ロマン[10][11]」。
この公演で、当時男役二番手朝香じゅんと娘役梢真奈美宝塚歌劇団を退団。
1992年 - 花組公演
4月14日〜5月5日[12]
4月14日に一宮、4月15日に瀬戸、4月17日に多摩、4月18日に市川、4月19日に大宮、4月21日に福岡、4月22日に新城、4月24日に四日市、4月25日に半田、4月26日に大津、4月28日・29日に広島、5月1日〜5月5日まで福島市民会館で上演。
形式名は「江戸切絵[12]」。
伴演作はグランド・ショー『ジャンクション24[12]』。
おりつには当時の娘役の華陽子が起用された。トップ娘役だった森奈みはるは孤児の中心・象徴的存在あつ役を前年バウ公演に引き続き演じた。
2011年 - 花組
10月15日〜11月13日
10月15日・16日に市川市文化会館(千葉県)
10月18日に府中の森芸術劇場(東京都)
10月20日に前橋市民文化会館(群馬県)
10月22日・23日に梅田芸術劇場・メインホール(大阪府)
10月25日・26日にアクトシティ浜松(静岡県)
10月27日に幸田町民会館・さくらホール(愛知県)
10月29日にまつもと市民・芸術館(長野県)
10月30日にホクト文化ホール長野県県民文化会館
11月1日にコラニー文化ホール山梨県立県民文化ホール
11月3日にグリーンホール相模大野(神奈川県)
11月6日に大館市民文化会館(秋田県)
11月8日に青森市文化会館(青森県)
11月10日に北上さくらホール(岩手県)
11月12日・13日にニトリ文化ホール(旧・北海道厚生年金会館)(北海道札幌市)
形式名は「江戸風土記[13]」。
併演はロマンチック・レビュー『ル・ポァゾン 愛の媚薬II
予定されていた仙台公演が東日本大震災の影響で中止となったが、被災者との交流会が企画された。[14]

外部リンク

宝塚歌劇団公式ページ

スタッフ

1971年

宝塚
  • 脚本・演出:柴田侑宏[1]
  • 作曲:寺田瀧雄[1]
  • 編曲:寺田瀧雄[1]、十時一夫[1]
  • 音楽指導・合唱指導:十時一夫[1]
  • 振付:喜多弘[4]
  • 装置:黒田利邦[4]
  • 衣装:小西松茂[4]、中川菊枝[4]
  • 照明:今井直次[4]
  • 小道具:上田特市[4]
  • 効果:河ノ上智洋[4]
  • 音響監督:松永浩志[4]
  • 演出補:大関弘政[4]
  • 演出助手:村上信夫[4]
  • 製作:大谷真一[4]
東京 宝塚・東京以外

主なスタッフに柴田侑宏[5][15]がいる。

1981年

宝塚
  • 脚本・演出:柴田侑宏[6]
  • 作曲・編曲:寺田瀧雄[16]
  • 編曲・音楽指導:十時一夫[16]
  • 振付:喜多弘[16]
  • 装置:黒田利邦[16]
  • 衣装[16]:小西松茂、中川菊枝
  • 照明:今井直次[17]
  • 音響:松永浩志[17]
  • 小道具:上田特市[17]
  • 効果:川ノ上智洋[17]
  • 演出助手[17]正塚晴彦谷正純
  • 制作:久国高[17]
東京

主なスタッフに柴田侑宏[8](脚本・演出)がいる。

1991年

1992年

脚本・演出は柴田侑宏[12]

2011年

脚本は柴田侑宏[13]、演出は中村暁[13]

配役

1971年花組
(宝塚)
1971年花組
(東宝、地方)
1981年星組 1982年星組
(東宝・役替わり)
1991年花組 1992年花組 2011年花組
茂次 甲にしき[1] 甲にしき 瀬戸内美八 峰さを理 朝香じゅん[10][11] 安寿ミラ[12] 蘭寿とむ[18]
おりつ 上原まり[1] 上原まり 東千晃 紫城いずみ 梢真奈美[10][11] 華陽子[12] 蘭乃はな[18]
くろ 瀬戸内美八[1] 瀬戸内美八 峰さを理 大浦みずき 安寿ミラ[10][11] 真矢みき[12] 華形ひかる[18]
おゆう 舞小雪[1] 舞小雪 月城千晴(宝塚)
若宮あいの(東宝)
湖条れいか[10][11] 華陽子[10][11] 詩乃優花[12] 花野じゅりあ[18]
菊二 立ともみ 大浦みずき
朝香じゅん[19]
朝香じゅん 宝樹芽里[10][11][12] 鳳真由[18]
伝次 宝純子 日向薫
夏美よう[19]
日向薫 香寿たつき[10][11] 真琴つばさ[12] 大河凜[18]
八汐みちる 紫城いずみ
南風まい[19]
南風まい 夏目佳奈[10][11][12] 芽吹幸奈[18]
助二郎 麻月鞠緒 麻月鞠緒(宝塚)
但馬久美(東宝)
但馬久美 麻月鞠緒[10][11] 未沙のえる[12] 夏美よう[18]
大六 水はやみ[1] 水はやみ 新城まゆみ(宝塚)
孝まりお(東宝)
孝まりお 舵一星[10][11] 磯野千尋[12] 望海風斗[18]
お久 水穂葉子[1] 水穂葉子 藤京子 北小路みほ[10][11] 邦なつき[12] 京三紗[18]
あつ 月笛真由美 葦川牧
湖映佳奈子[19]
葦川牧 森奈みはる[10][11][12] 月野姫花[18]
伊吉 歌川波瑠美 葉山三千子 葉山三千子 岸香織[10][11][12] 紫峰七海[18]
中島市蔵 藤園さとみ 洋ゆり 未沙のえる[10][11] 天地ひかり 高翔みず希[18]
重吉 新城まゆみ 吹雪仁美
八世路るか
吹雪仁美 大舞夏織[10][11] 大伴れいか[12] 和海しょう[18]
勘太 星すばる 知直冬
匠鴻
知直冬 姿月あさと[10][11][12] 舞月なぎさ[18]
じっ平 丘月美登 高瀬美亜
紫苑ゆう
高瀬美亜 夏城令[10][11][12] 新菜かほ[18]
兼六 ?? ?? ?? 黒川深雪[10][11] ?? 彩城レア[18]
孤児 八汐みちる[1]
月笛真由美[1]
才玉蓮[1]
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主な楽曲

  • 小さな花がひらいた
  • もう涙とはおさらばさ

関連項目

  • 小さな花がひらいた/シシリーの夕陽 (脚本) 花組 大劇場公演プログラム(1971年/PRG-11044B)
  • 小さな花がひらいた/哀愁のナイル 花組 東京公演プログラム(1972年/PRG-12039B)
  • 哀愁のナイル/小さな花がひらいた(楽譜)(1972年/花組/東京・SHU-118B)
  • 小さな花がひらいた/ラ・ビ・アン・ローズ 星組 大劇場公演プログラム(1981年/PRG-41044B)
  • 小さな花がひらいた/ラ・ビ・アン・ローズ 星組 東京公演プログラム(1982年/PRG-42037B)
  • 宝塚歌劇主題歌集(楽譜) 小さな花がひらいた/ラ・ビ・アン・ローズ (1981年 星組/No.192(SHU-192B))
  • 小さな花がひらいた(1991年 花組公演/CD・TMPC-98B)
  • 小さな花がひらいた/ル・ポァゾン 愛の媚薬2(2011年/DVD・TCAD-352B)

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 60年史別冊 1974, p. 115.
  2. ^ a b 60年史別冊 1974, p. 126.
  3. ^ a b 100年史(舞台) 2014, p. 136.
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 60年史別冊 1974, p. 116.
  5. ^ a b c d 90年史 2004, p. 297.
  6. ^ a b c 90年史 2004, p. 269.
  7. ^ a b c d 100年史(舞台) 2014, p. 297.
  8. ^ a b c 90年史 2004, p. 281.
  9. ^ a b 100年史(舞台) 2014, p. 150.
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah 80年史 1994, p. 349.
  11. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 80年史 1994, p. 351.
  12. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 80年史 1994, p. 357.
  13. ^ a b c 宝塚歌劇団公式ページ
  14. ^ 東北被災地復興支援事業 『宝塚歌劇団花組タカラジェンヌとともに』
  15. ^ 90年史 2004, p. 280.
  16. ^ a b c d e 100年史(人物) 2014, p. 198.
  17. ^ a b c d e f 100年史(人物) 2014, p. 199.
  18. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 2007年・宝塚歌劇公式ページのキャスト 2017年9月18日閲覧。
  19. ^ a b c d ダブルキャスト

外部リンク

参考文献


小さな花がひらいた

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 01:26 UTC 版)

宝塚歌劇団によって舞台化された作品の一覧」の記事における「小さな花がひらいた」の解説

詳細は「小さな花がひらいた」を参照 原作山本周五郎短編小説ちいさこべ』。 脚本・演出柴田侑宏作曲編曲寺田瀧雄花組1971年10月30日11月30日宝塚大劇場で、1972年7月2日7月28日東京宝塚劇場上演。併演は宝塚はグランド・ミュージカル『シシリー夕陽』、東京宝塚ロマン哀愁ナイル』。 花組1973年6月14日7月1日9月10日9月26日地方公演として続演。併演はグランド・レビュー『ザ・フラワー』。 星組1981年2月13日3月24日宝塚大劇場で、1982年4月3日4月29日東京宝塚劇場再演。併演は宝塚はグランド・フォーリー『ラ・ビ・アン・ローズ』、東京はグランド・レビュー『魅惑』。 花組1991年2月23日3月10日宝塚バウホール同年5月5日5月10日日本青年館再演花組1992年4月14日5月5日地方公演として再演。併演はグランド・ショー『ジャンクション24』。 花組2011年10月15日11月13日全国ツアー公演として再演。併演はロマンチック・レビュール・ポァゾン 愛の媚薬』。 キャスト1971年花組1981年星組1982年星組東京、役替わり1991年花組1992年花組2011年花組茂次甲にしき 瀬戸内美八 峰さを理 朝香じゅん 安寿ミラ 蘭寿とむ おりつ上原まり 東千晃 紫城いずみ 梢真奈美 華陽子 蘭乃はな くろ瀬戸内美八 峰さを理 大浦みずき 安寿ミラ 真矢みき 華形ひかる

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