寅年とは? わかりやすく解説

寅年

読み方:とらどし

十二支のひとつ「寅(とら)」の年。十二支先頭から数えて3つ目。西暦12割ったときに余りが6になる。2010年および2022年干支。寅年の前年丑年翌年卯年である。十二支すべてを漢字で書くと、子年 丑年 寅年 卯年 辰年 巳年 午年 未年 申年 酉年 戌年 亥年となる。なお、十二支十干掛け合わせた組み合わせ干支になる。寅の場合は、丙寅(ひのえとら) 戊寅(つちのえとら) 庚寅(かのえとら) 壬寅(みずのえとら) 甲寅(きのえとら)となる。

とら‐どし【×寅年】

読み方:とらどし

暦法で、十二支3番目、寅に当たる年。また、その年に生まれた人。


(寅年 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/27 15:16 UTC 版)

十干
十二支

(とら、いん)は、十二支の3番目の支。

前年は(うし)、次年は(う)である。

概要

  • 西暦を12で割って6が余る年」が寅年となる(日本では新暦1月1日に始まり、中国では旧暦1月1日に始まる)。なお、年を表す時の別名は摂提格または摂提[1]
  • 寅の月は新暦2月(旧暦1月)。
  • 寅の刻は午前4時を中心とする約2時間。
  • 寅の方位は東北東よりやや北寄り(北東微南:北基準右廻り60°)。
  • 陰陽五行思想では陰陽は陽、五行は木。
  • 反対側は、(さる)。

寅を含む干支

  • 丙寅(1の位が6の年)
  • 戊寅(1の位が8の年)
  • 庚寅(1の位が0の年)
  • 壬寅(1の位が2の年)
  • 甲寅(1の位が4の年)。

伝承

「寅」が正月になった理由とその誤解、「子」の暦法上の正当性

夏王朝では1月に北斗七星が寅、殷王朝では周王朝ではの方向を向いていたであろうと当時は考えられており、夏王朝は寅、殷王朝は丑、周王朝は子を月建とした[2]秦王朝では顓頊暦(建)を採用し、漢王朝初期も顓頊暦を採用していたが[3][4]、太初元年(BC104)に武帝がこれを三正循環論(これら3つの正月制定法が王朝交代と共に循環する)としたため、漢王朝では「周正の次は夏正」という王朝交代論で夏正を採用し、寅月を正月とした建寅となった[2][5]。漢王朝以降の戦国各国は夏正を歴とし、現在に至るまで、建寅月を正月とする夏正暦が2千年間も中国暦(旧暦・農暦)で使用され続けてきたため夏正を基にした太陰太陽暦は立春付近に正月を置く暦」と誤解されることになり、太陰太陽暦の正月を建寅月にすることは物理上は正しくない[6]

また夏王朝以前は冬至起点に子月を正月とした歴が採用されていたという説もある[7]

天文道二十四節気 平気法では冬至を1年周期の開始としており、暦法上は周正に最も正当性があり、24時間に十二支を配当すると子の時刻はPM11:00-AM0:59となり、それを24節気に配当すると日付の切り替わるAM0:00が一年周期の切り替わる冬至の位置と重なる。現代の天文学による計算では周王朝初期に、北斗七星が冬至の頃の夕方に北を向いていたという[2]。物理上は十二支の1番目である「子」を正月に置く周正に正当性があり、十二支の1番目である子を最初、更に冬至を起点にすることで物理的な整合性が合致する[2]

四柱推命紫微斗数といった占術などの古典は大半が夏王朝以降に記された物であり、正当性のある冬至起点ではなく、夏正による判断によって占術に用いる歴が制定されているため、日本の早生まれなどの鑑定に用いると誤りが生じることがある。

五黄寅

五黄の寅年生まれは気が強いと言われ、この年に女子が産まれることを忌む俗習がある(同様の俗習については「丙午」も参照)。「於菟」(おと)と名づける習慣があり、『広辞苑』には「於菟はの異称であり、わが国での異称」とも書いてある。読みは「ごおうのとら」だが、訛って「ごごうのとら」「ごうのとら」「ごこうのとら」などとも言われる。

五黄の寅は36年に1回訪れる(「五黄土星#五黄土星の(中宮になる)年」も参照)。20世紀以降で現在までの該当年は以下のとおりである。

五黄の寅年(西暦と和暦)

  • 漢書』律暦志によると寅は「螾」(いん:「動く」の意味)であり、春が来て草木が生ずる状態を表しているとされる。後に覚えやすくするために動物のが割り当てられた。
  • 「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ。戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、丑はつまずき、寅千里を走り、卯は跳ねる」という相場格言がある[8]
  • 寅年現象
  • 干支 (北方町)#寅 - 北方町 (宮崎県)では干支の「寅」が住所表記・番地符号として使われている。

脚注

出典

  1. ^ 古代天干地支的别称及解释_书法欣赏_词典网”. www.cidianwang.com. 2024年3月8日閲覧。
  2. ^ a b c d なぜ1月は子月ではなく寅月なのでしょうか?”. 占いフォーラム (fanex) (2001年3月8日). 2021年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月11日閲覧。
  3. ^ 暦Wiki - 三正論†”. 国立天文台. 2022年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月11日閲覧。
  4. ^ 『中国の天文暦法』平凡社、1969年1月1日。 
  5. ^ 夏正”. 百度百科. 2022年11月11日閲覧。
  6. ^ 旧正月は三番目の月? | 日刊☆こよみのページ”. 日刊☆こよみのページ (2011年1月22日). 2014年9月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月11日閲覧。
  7. ^ 夏正から周正への変換方程式”. 南方手帖・SFと日本古代史 (2001年8月9日). 2018年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月11日閲覧。
  8. ^ 金融市場NOW Financial Market Review vol.121”. ニッセイアセットマネジメント (2013年12月19日). 2020年1月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月5日閲覧。

「寅年」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「寅年」の関連用語

寅年のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



寅年のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
実用日本語表現辞典実用日本語表現辞典
Copyright © 2024実用日本語表現辞典 All Rights Reserved.
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの寅 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS