宝飾での使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 04:05 UTC 版)
他の宝石に比べると、アンモライトの使用は歴史が浅い。1969年に(限定的に)市場参入して以降、1970年代になるまで西洋では注目を集めなかった。ブラックフット族はアンモライトをイニスキム(iniskim; 「バッファローの石」)として知っていて、長い間護符としての魔力を持つと信じていた。特にバッファロー狩りを助け、追跡できる距離にいるバッファローを引き寄せると信じられていた。また、アンモライトには治癒力があると信じられ、儀式のときに使う medicine bundle に組み込まれていた。 1990年代の後半、風水がアンモライトを力のある石として取り上げ始めた。エネルギーすなわち「気」の流れを高め、幸福と解毒作用を強めるとされた。 "Seven Color Prosperity Stone" と命名され、風水実践者は、それぞれの色が身に着けた人にそれぞれ良い効果をもたらすと信じた。最ももてはやされたのは、ルビー赤、エメラルド緑、琥珀黄のコンビネーションで、これらの色がそれぞれ成長、知性、財産を高めると言われた。 アンモライトは通常、自由形のカボションとし、金を台座とし、アクセントにダイヤモンドを添える。デリケートな石なので、ペンダント、イヤリング、およびブローチとして用いるのに適する。指輪として用いる場合には固い保護キャップ、つまり三重層としての人造スピネルの一種を被せなければならない。程よく小さいサイズのよく磨かれたアンモライトは、宝飾品にはめこまれることもある。アンモライトの宝飾品を洗うときには、穏やかな石鹸とぬるま湯以外用いてはならない。超音波洗浄は避けなければならない。 日本はアンモライトの最大の市場である。恐らくは品薄が続くブラック・オパールの代用品、または前述の風水に使用するためであろう。それに次ぐ市場はカナダ他である。カナダでは、バンフ国立公園を訪れる観光客向けに加工品を売る工芸家と、宝石製造で用いられている。アメリカ合衆国の南西部では、ズニ族やその他アメリカ先住民の工芸家によって用いられている。 Ammolite
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