安寿派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 01:08 UTC 版)
「風の市兵衛シリーズの登場人物」の記事における「安寿派」の解説
安寿姫(あんじゅひめ) 但馬出石藩藩主仙石直通(せんごく なおみち)と側室萱の方(かやのかた)の娘。17歳。 父の意向で丹波九鬼家当主の弟九鬼孝利(くき たかとし)との婚儀か決まっているが、それを喜ばないお徳の方一派に命を狙われたため、荏原郡等々力村の満願寺にかくまわれ、身分を隠すために男装し、牛込柳町で私塾を開いている赤松徳三郎の息子栄心として生活している。活発な性質のため寺にじっとしていられず、こっそり抜け出して村の子どもらと親しむような真似をするため、警護役が必要になり、市兵衛が雇われることとなった。 村の百姓たちが苦しい生活を強いられているのに我慢がならず、美代の身請け証文を取り戻すために、自らの身請け証文を持って団蔵の博打場に乗り込んだり、百姓たちの借金の証文を盗みに太左衛門の屋敷に侵入したりと、後先考えない行動を取る。しかし、市兵衛に本気で叱られ、神妙になっていった。 市兵衛や慶一郎らの活躍によって無事に下屋敷に戻り、その後お徳の方と大泉が処罰されると、市兵衛を仙石家の家臣に取り立てることを強く願った。藩主直道もそれを内諾したが、市兵衛は断ってしまう。 浅野 久右衛門(あさの きゅうえもん) 年寄役。50歳過ぎ。宰領屋を通じて、安寿姫の警護役を市兵衛に願った。 上屋敷訪問の帰り、別所に襲撃されて危うく殺されかけたが、たまたま出石藩の動向を探索中だった弥陀ノ介に救われた。 安寿姫が市兵衛を家臣に迎えたいという意向であることを知り、自身も市兵衛に惚れ込んでいることから、信正に根回しの上、側用人300石での取り立てを藩主に強く斡旋した。 浅野 慶一郎(あさの けいいちろう) 江戸勤番小姓組頭で、久右衛門の子。20歳を過ぎたばかり。 京流の剣術を修行し、国元では小天狗と呼ばれるほどの腕前。13人の賊が安寿姫の駕籠を襲撃してきたときには、傷を負いながらも3人を斬り捨て、これを防いだ。しかし、市兵衛の人品骨柄を確かめるために木刀勝負を挑んだときには、全く歯が立たなかった。 安寿姫の所在が敵に知られると、満願寺に急行し、市兵衛と共に安寿姫を警護した。途中で山根の不意打ちに遭って深手を負ったため、後を市兵衛一人に任せて自身はその場に留まった。その後傷は回復した。 左平(さへい) 浅野家の中間。久右衛門が別所に襲われたとき、果敢に主を守ろうとした。安寿姫を満願寺から逃がす旅にも同行し、途中で深手を負った慶一郎に付き添った。 事件解決後に出石藩からの謝礼を、美代と権爺に手渡した。
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