多様なマクロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 13:42 UTC 版)
スタンダード・セル スタンダード・セル(ファンクション・ブロック)はNANDやインバータなどを組み合わせて作られるフリップ・フロップなどのハードマクロである。同じ論理構造でも使用プロセス技術や電圧、速度といった異なる要求や用途に応じて数種類のスタンダード・セル・ライブラリが用意される。特に高性能半導体でリーク電流の増大が消費電力の半分前後を占めるようになってからは、高速動作が可能だがリーク電流の大きなトランジスタ構造のものと、動作速度は遅くともリーク電流を抑えたトランジスタ構造のものが用意されて、それぞれの用途別のシステムLSIに使用されたり、1つのシステムLSI中に両者を混合使用して不要なブロックへの電源供給を停止したりして高速動作と低消費電力を両立する工夫が行えるまでになっている。 スタンダード・セルは矩形で構成され、「セル高さ」と呼ばれるセルの幅をライブラリで統一することで、ダイ上で並べ易くして占有面積の効率を高めている。セル高さは電源線と接地線という平行する2本の駆動用電源に挟まれた幅であり、それらの7分の1から12分の1程度の幅で配線トラックが平行して走る。 高機能なマクロとして以下のものが挙げられる。 クロック用マクロ:PLL(Phase-Locked Loop)、DLL(Delay-Locked Loop)、SMD(Synchronous Mirror Delay) 高速インターフェース用マクロ:IEEE 1394、USB 2.0、PCI Express、SATA、Infini Band、Gigabit Ethernet、Fiber channel インターフェース用マクロ:LVTTL/CMOS変換、SSTL、LDDS メモリ・インターフェース:DDR、DDR2、DDR3、Rambus メモリ・マクロ:SRAM、DP-SRAM(Dualport-SRAM)、ROM、CAM(Contents Addressable Momory、連想メモリ)、eDRAM、フラッシュメモリ、FeRAM アナログ・デジタル変換:ADC、DAC CPU/MPU/DSP アナログ・アンプ
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