地域雑誌『谷根千』
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1984年10月15日に森まゆみ、山崎範子、仰木ひろみ(森の実妹)、つるみよしこ(イラストレーターとしての参加。創刊号のみ「鶴見禎子」名義)が創刊した地域情報雑誌『谷根千』(正式には『地域雑誌 谷中・根津・千駄木』)は、その後全国各地で誕生した同種のリトル・マガジンのお手本となった。若者が集まるところでも開発が進むわけでもない、ごく普通の3つの地域の歴史や文化などの話題や生活の直接の情報を掲載して、地域おこし、地域を新しい価値観で見直すことを提唱したものである。同地域を中心に主に売られていた。森が『谷根千の冒険』(ちくま文庫)で、創刊当時の裏話を書いている。 1985年、第1回NTTタウン誌大賞受賞。1988年、第4回NTT全国タウン誌大賞授賞。1994年、NTTタウン誌フェスティバル特別賞受賞。1996年、NTTタウン誌大賞特別顕彰受賞。 1992年、「谷根千工房」がサントリー地域文化賞を受賞。1994年、山本有三記念郷土文化賞受賞。 また2003年から森の長女の川原理子がスタッフに加わっていた。 なお、2007年に雑誌『谷根千』の刊行を2009年で終了することを発表。2009年8月10日に予定していた終刊号(93号)を刊行したが、収録できなかった記事があったため、特別編集した「94号」(8月20日刊行)が最終号となった。 「谷根千工房」は存続し、「事務所を維持しながら、資料整理をはじめる」とのこと。 休刊直前に編まれた『ベスト・オブ・谷根千-町のアーカイヴス』の書評において、永江朗は、メジャーな流通に乗らないにもかかわらず「知名度が高いのは、内容のおもしろさと志の高さによる」とし、また、この雑誌によって谷中・根津・千駄木が観光スポットとなり、下町散歩ブームのきっかけとなったとしている。 2018年時点ではインターネット・サイト「谷根千ねっと」(株式会社トライ運営)において、バックナンバーの紹介・販売や谷根千エリアの紹介が行われている。
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