国際シンボルマーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 07:12 UTC 版)
「身体障害者標識」の記事における「国際シンボルマーク」の解説
上記の身体障害者標識よりも古く(1969年)から使われ、圧倒的に認知度がある、いわゆる「車椅子マーク」こと、「(障害者のための)国際シンボルマーク、International Symbol of Access」は、広く各種障害のある(障害者に限らず高齢者やケガ人なども含む)人々が利用できる建築物や施設であることを示す、世界共通のピクトグラムである。 日本国内では公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会が商標登録(第1562455号)を行って管理しており、車椅子の意匠が描かれているマークが障害者優先駐車スペース・優先席・車椅子などの利用を考慮した多目的トイレなどに広く用いられている。しかし「車いす使用者だけ、あるいは肢体不自由者だけを対象としている」という誤解は多い。 あくまでも前記した通り、障害のある人々の利便が図られた建築物や施設の視認性向上や、健常者へ配慮を促すために用いるのであって、設備・装備の無い普通の車両に貼り付けることは、このマークの本来の使用方法からは乖離したものであり、ましてや障害者を示すマークではない。 本来の使用方法として車両に当マークを掲示するのであるならば、手もしくは足のみで操作する運転補助装置を装備した車両や、車椅子用のリフトやスロープ、もしくは回転式シートなど障害を緩和する何らかの設備の装備された車両、いわゆる「福祉車両」や、車椅子や高齢者などの乗降に配慮した低床バス(ノンステップバス)などに限られる。 多くの人々(健常者も、なかには障害者自身も)が勘違いしていると思われる使用方法として、このマークを車に貼って、障害者優先駐車スペースを利用し、あたかもこのマークが免罪符であるかのような使用法がなされている。しかし、このマーク自体にはなんら法的効果を無い。同財団のガイドラインによれば、「推奨しない行為ではあるが、このマークを障害の有する者が乗車する車両に掲示したとしても、車内に障害をもった者がいるということを意味するに過ぎない」としている。いわば譲り合いが円滑となるシンボルに過ぎないのである。自治体によっては、障害者用駐車スペースを利用できることを明示するために車内に掲示するステッカーを、ある一定の条件を有する人向けに発行しているところがある。
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