口腔部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 03:34 UTC 版)
口の入り口である口裂は、内部に口輪筋を持ち皮膚組織から粘膜へと移行する、メラニン色素が少ないため血管の血液が透けて赤く見える唇(上唇と下唇)でつくられる。上顎・下顎双方には付属物の歯があり、根元は粘膜と結合組織からなる歯肉に覆われ、露出している部分は硬いエナメル質の層を持つ歯冠がある。歯の形は四角形や鑿状、または犬歯のような円錐状があり、成人の永久歯は上下16本ずつの計32本ある。 口裂の奥には口腔という空間がある。天井の口蓋は前方2/3が鼻腔との仕切りとなる硬口蓋(上顎骨と口蓋骨)で、後方1/3が粘膜性の柔口蓋で出来ている。喉頭へ繋がる最奥部には口蓋垂があり、横紋筋を収縮させて食物が鼻腔に入らないようにしている。口腔の底には横紋筋でできた付属物の舌があり、その表面は粘膜で覆われ、感覚器である味蕾などを含む無数の乳頭組織がある。舌は咀嚼や嚥下の手助けの他にも味覚や発声にも役割を持つ。口腔には3つの大きな唾液腺がある。最大のものは耳下腺で、低粘度の唾液を分泌する。顎下腺と舌下腺はどちらも漿液と粘液が混合した唾液を分泌する。
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