初代 J31型(2003年 - 2008年)
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「日産・ティアナ」の記事における「初代 J31型(2003年 - 2008年)」の解説
プラットフォームをアルティマやマキシマなどと共通のDプラットフォームに変更し、足回りについては、リバウンドスプリング内蔵ショックアブソーバーを取り付けた新開発のフロントストラットサスペンションとリアマルチリンクサスペンションにより、先代よりも衝撃吸収性や静粛性を高め、優れた乗り味を実現した。また、Dプラットフォームの採用によりエンジン搭載位置を30mm下げることで、トルクステアを完全に解消した。 特に旧モデルと比較した場合、フロント横曲げ剛性が85%、捩り剛性が40%向上し、セダンとしては世界的に見てもトップレベルの剛性を実現した。さらに、静粛性についてはボディの気密性を向上することにより、先代モデルから室内騒音の2dB以上の低減を実現した。さらに、ドアミラー周辺の風切り音の小ささについてはクラストップとした。 トランスミッションは全車新開発のアダプティブコントロールつきのエクストロニックCVTに進化し、先代ではVQ23DE型エンジンが搭載されていたが、新型では排気量アップされたVQ25DE型(185ps/23.7kg·m)が搭載されている。エンジン形式はA32型セフィーロに搭載されていたものと同じであるが、基本設計以外は新設計となっている。新型のVQ25DEエンジンは、先代のVQ23DEエンジンと同様に使用燃料をレギュラーガソリンとすることで経済性にも配慮されている。4速ATが採用されていた先代J31型2,300ccと比較して、新型となったJ32型2,500ccではエクストロニックCVTを採用しており、動力性能の向上と実用燃費の向上が図られている。 初代ではDVD方式が採用されていたナビゲーションシステムは、新型ではHDD方式が採用されており、加えてメーカーオプションでBOSEサラウンドサウンドシステムも設定された。また、先代では日本市場向けはメーカーオプションも含めサンルーフが用意されなかったが、今回は大型のスタイリッシュガラスサンルーフが用意された。機構としては前・後席それぞれの天井部分に(中央に向かって)電動で開閉できるシェードつきの空間があり、その上部に前後2分割された大型ガラスルーフが搭載されているというものである。ガラスルーフのフロント部分は電動アウタースライド式のため、室内のヘッドクリアランスを損なわずにすむという利点がある。 グレード表記に関してはフルモデルチェンジを機に「JK」、「JM」から「XE」、「XL」、「XV」へと変わっている。先代で好評だったオーテックジャパン特装車の「AXIS」はこのモデルでも用意される。 プレジデント、フーガ、エクストレイルに採用されているスクラッチシールドが全ボディカラーに採用され、インテリア色もボディーカラーにかかわらずブラックとシルキーエクリュ(ベージュ系)から選択可能である。 香港仕様ではセフィーロとして販売されていたが、このモデルからは同じティアナとなった。 なお、2代目のルノーサムスンSM7(L47型)は当モデルをベースに開発されている。 日本国内仕様は2012年末で3.5Lモデルが消滅、その後は2.5Lモデルのみが販売されていた。 台湾においては、他国が製造・販売を終了した後も、2018年まで製造・販売を続けていた。
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