凹面の地球(類似案件)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:04 UTC 版)
「地球空洞説」の記事における「凹面の地球(類似案件)」の解説
「我々は、中空の惑星の外部表層に住んでいる」という代わりに、「我々の世界は、凹面の内部に存在する」と考えた者がいる(「凹面」地球理論と言える)。これは、人類の居住している地球表面が、実は「無限に続く岩塊の中に存在する、泡状の球体の内部であり、太陽や月や星は、空間内部に浮かぶ雲のようなもの」という奇想天外なものである。 アメリカの医師であり、自称錬金術師のサイラス・リード・ティード(Cyrus Reed Teed、1839-1908。別名コレシュ)は、1869年、凹面地球モデル『空洞宇宙起源論』を提唱し、「コレシュ・ユニティ」(Koreshan Unity) というカルトを設立した。彼らのコロニーはフロリダ州の史跡として保存されていたが、ティードの信者は全員が故人となっている。 その後、1897年にアメリカのU・G・モロウが同様の主旨を発表。1925年、ドイツ人のカール・ニューバートが、研究書を刊行した。 「ティードの凹面地球モデルに影響されたヒトラーが、カメラの狙いを空に定めることによって英国艦隊を発見しようとした」というウワサが根強く残っている。ジェラルド・カイパー「第二次世界大戦中のドイツ天文学」(『ポピュラー・アストロミー』1946年6月号)によれば、1942年4月に、赤外線写真の専門家であるハインツ・フィッシャー博士を最高責任者とするドイツ海軍の特別研究チームが、バルト海のリューゲン島に研究所を開設し、海岸で水平線から仰角45度を特注の赤外線カメラで撮影することによって、「はるか遠方(=凹面の対岸)にいるイギリス海軍の艦船を察知」しようとした試みを行ったという。 凹面地球説では、太陽などの天体が沈む現象を説明する必要がある。これについて、光は屈曲して進むので天体の光が届かない場所が生じる、上空に行くほど距離は指数的に割り増しされるため、空洞の中心付近を通る光は減衰して見えなくなる、といった説明がなされる。
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