凹版とは? わかりやすく解説

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おう‐はん〔アフ‐〕【凹版】

読み方:おうはん

画線部分が版材面よりくぼんでいる印刷版彫刻凹版写真凹版グラビア)などがある。紙幣証券などの印刷使用。→凸版


凹版

印刷方式一つで、版面凹部満たしたインキを紙に付着させて印刷する版。直刻凹版、食刻凹版および通常のグラビアなどがこの版式

凹版印刷

(凹版 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 06:37 UTC 版)

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凹版印刷のしくみ。版の凹んだ部分にインクをいれ、上から紙などを押し当てる

凹版印刷(おうはんいんさつ)とは、印刷技術のひとつで、版に図像を削り込むものである。通常エッチングエングレービングドライポイントメゾチントなどの手法によってまたは亜鉛に溝を作る。コラグラフィーもまた凹版として印刷しうる。凹版を印刷するときは、版をインクで覆い、ターラタン地か新聞紙によって表面を拭って、溝にのみインクが残るようにする。湿らした紙を先端に置き、印刷機を圧力をかけて版と紙を通し、版の溝から紙へとインクを転写する。

エッチングは凹版処理の一種だが、道具によって彫るエングレービングとは異なり、線は酸によって版を腐食させたものである。印刷過程は前記と同じ。

起源

印刷技法としての沈み彫りは、15世紀半ばにドイツで開発されたものと推測される。武器や甲冑、あるいは楽器や宗教的な物品は、太古より彫刻によって飾られてきた。またそのなかには稜線に黒色顔料をすり込んで際だたせることもあったと推測される。そうして彫り込まれたものの上に紙を置きデザインの写しをえたということからじかに凹版印刷は考案されたと考えられる。マルティン・ションガウアーは銅版彫刻技術を開発した中で最も古い画家である。

利用

凹版印刷は凸版印刷石版印刷などの平板印刷と対照的に、微細な線を印刷可能なことから、偽造防止対策として紙幣パスポートに多用される。また、高価な郵便切手の印刷に使われることがある。

この技法は17世紀末から18世紀に最も使用され、とくにポートレイトの複製に用いられた。

関連項目


凹版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 01:47 UTC 版)

印刷」の記事における「凹版」の解説

詳細は「凹版印刷」を参照 版の凹凸利用する印刷法の一つで、非画線部である凸部インク掻き取り凹部付いたインクを紙に転写する方式。現在では電子彫刻され銅製シリンダー用いた刷版使用されるため耐久性があり、大量印刷向いている。微細な線を表現できることから、偽造防止目的紙幣収入印紙などに採用されることが多い。 また、グラビア印刷凹版印刷仲間と言えるグラビア版は、ほかの印刷方法のような錯覚利用した濃淡表現と、凹部分の深さ違いによるインクの量の増減による濃淡変化双方が可能であるため、写真など再現性優れている。かつて、雑誌においては本文凸版印刷され写真ページグラビア印刷されていたことから、転じて写真ページのことをグラビアページと呼ぶようになった。現在は本文写真ともオフセット印刷利用されることが多い。

※この「凹版」の解説は、「印刷」の解説の一部です。
「凹版」を含む「印刷」の記事については、「印刷」の概要を参照ください。

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