公的・学術的用法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 06:26 UTC 版)
法律や行政上の区分としては、下記の物がある。ただし、これらはいずれも地理学上の区分ではない。 離島航路整備法第2条第1項は、「本州、北海道、四国及び九州」を「本土」とし、「本土に附属する島」を「離島」と定義する。 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律第2条第2項は、「沖縄以外の本邦の地域」を「本土」と定義している。 内閣府設置法第4条第3項第25号は、「北方地域以外の地域」を「本土」としている。 国土交通省は、北海道・本州・四国・九州・沖縄本島の5島を除く島を「離島」としている。但し、5島に対して「本土」という語は用いていない。 公益財団法人日本離島センターは、「北海道・本州・四国・九州・沖縄本島の5島をいわゆる「本土」とし、それら以外を「島」とすることが多い」としている。 生物学関連では、ホンドギツネやホンドオコジョのように、生物の和名に「ホンド」が付けられている場合がある。これは、生物相が南西諸島(奄美・琉球等々)とこれら以北の島々との間で顕著な相違(渡瀬線)があるためで、南西諸島の固有生物の和名に多く付けられている「アマミ」や「リュウキュウ」との対比となっている。一方で、ブラキストン線以北の北海道は、津軽海峡以南とは動植物相が異なる。イノシシやニホンザルが生息しない一方、エゾシカ、エゾヒグマなどの固有種が生息し、キツネやタヌキ、オコジョも本州以南とは別種のキタキツネ、エゾタヌキ、エゾオコジョである。いわゆる大和民族、日本文化の定着が遅かった北海道の住民は、本州、四国、九州を「内地」と呼ぶ。 歴史上においては、例えば「日本本土の戦い」のように、本土を共通法第1条における「内地」と同様に「外地を除いた日本の国土」(都庁府県が地方行政を担った地域)の意味で使用する事もある。だが一方で、「本土決戦」のように、沖縄戦でアメリカ軍に占領された沖縄諸島を含まない場合もある。また第二次世界大戦終結後には、引き揚げの際や「本土復帰」のように、「日本政府の主権が及ぶ領域」の意味で使用された場合もある。
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