元脚本からのストーリー変更点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:59 UTC 版)
「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」の記事における「元脚本からのストーリー変更点」の解説
原作者の青山剛昌も本作ではストーリー作りを野沢に任せていたが、灰原がゲームオーバーで消える前にコナンに言う台詞、ホームズがコナンの前に突然現れて助言するシーン、ラストのコナンと優作が感情で話し合うシーンを加え、コナンがゲームをクリアするための品を当初の案だったミルクからワインに変更した。これらの追加を青山は野沢に伝える際、緊張して伝えるのに努力を要したため、小学館漫画賞授賞式の際もこのことが脳裏に働いてうまく喋れなかったという。 アニメプロデューサー吉岡昌仁によると、絵コンテ段階で本作には青山剛昌が納得できないシーンがいくつか存在しており、制作スケジュールが押し台風まで直撃する中、吉岡昌仁・こだま兼嗣が青山の下へ本作の絵コンテ修正打ち合わせに向かったという裏話がある。青山とこだま・吉岡の5、6時間の話し合いを経て修正された後の本作の出来に青山は「逆転サヨナラホームランだね」と満面の笑みで語ったという。 青山剛昌の要望でストーリーに変更が加えられた事が明らかになっている箇所の他に、「新一が好きだといったホームズの言葉「君を確実に破滅させることができれば、公共の利益のために僕は喜んで死を受け入れよう」が、蘭に自己犠牲を決意させる」という展開は野沢による脚本には存在せず、映画スタッフ達によって追加されたものである事が判明している。 2012年に本作のBDが発売された際、野沢の親族が運営する公式ブログに「完成した『ベイカー街の亡霊』は上映時間や子供向け映画の制約等の都合により、野沢氏が書き上げた初稿脚本から大きく改稿せざるを得なかったいう噂があるが本当か」という質問が寄せられたが、それに対して野沢の妻は「アニメの専門脚本家ではないのでドラマ・映画脚本との表現手法の違いや制約等の苦労は有ったようだが、最終的には納得のいく決定稿を完成させたため、この作品の出来に本人は満足していたようだ」という旨を語っている。 セル画で制作された最後の劇場版でもあり、次作『迷宮の十字路』以降はデジタルで制作されている。また、本作以降は系列東京キー局の日本テレビも劇場版シリーズの制作に参加している。
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