信号制御装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 00:59 UTC 版)
信号制御装置(制御器)とは交差点ごとにプログラムされた情報やリモートコントロールされた情報に基づいて信号機の点灯を制御する装置である。突発的な事象が生じた際は内蔵されているスイッチから手動で操作できる。 交通信号機に用いられる制御器は振動や湿度・温度などの環境条件に対して長期的に機能低下しないように設計されていると同時に、交差する方向の交通を同時に対して青表示を出さないよう安全性の確保も実現されるよう設計されている。 設置方法としては信号柱に取り付ける「抱き込み式」、独立して設置した「自立式」がある。設置場所は交差点全体が見通せる場所が最も望ましく、やむを得ず見通せない場合は主道路(交通量が多い道路)を見通せる位置に設置する。また、歩道がある場合は歩道内に設置し、歩道が無い場合は車両が接触するおそれのない場所に設置する。いずれの場合も、通常時・制御器筐体開扉時にかかわらず歩行者の通行の支障にならないように設置し、車両の進行方向に対して信号柱の陰となる位置に設置する。また、ケーブルの配線を行う上では電圧降下による灯火の視認性低下を避けなければならない。 警察庁によると、2016年3月時点で日本国内の制御機の約2割にあたる4万3千基が更新時期(おおむね設置から19年)を過ぎており、信号の滅灯や点滅など老朽化した制御器によるトラブルは2014年度(平成26年度)に全国で314件発生した。制御器1基を更新する費用の約120万円は都道府県が負担することになっているが、自治体によっては予算が確保できず事実上放置されることが問題となっている。警察庁は故障すると事故に繋がる恐れがあるとして、2020年度(令和2年度)までに重点的に更新するよう各都道府県警に指示した。
※この「信号制御装置」の解説は、「日本の交通信号機」の解説の一部です。
「信号制御装置」を含む「日本の交通信号機」の記事については、「日本の交通信号機」の概要を参照ください。
- 信号制御装置のページへのリンク