保釈から保釈取り消し・告白
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 17:45 UTC 版)
「パソコン遠隔操作事件」の記事における「保釈から保釈取り消し・告白」の解説
2014年3月5日、男性Xが収容先の東京拘置所から約1年ぶりに保釈された。 保釈保証金は1,000万円であり、男性Xの母親が用意した。保釈された日に記者会見を行い、また5月14日には、レイバーネット日本のインターネット放送に弁護士とともに出演し潔白を語っていた。5月16日の公判中、報道関係者などに対し、真犯人を名乗る「小保方銃蔵」からの電子メールが送られてきた。これをもって男性Xも自身の無実が証明されたと訴えたが、実際には男性X本人が秘密裏に入手していたスマートフォンを使って偽装工作を行っていたことが明らかになった。このスマートフォンについては15日夕刻に男性Xが荒川河川敷に埋めているのを警視庁の特殊捜査班に所属する捜査員が目撃しており、のちに警察がこれを回収して調査したところ、公判中に発信されたメールの本文が発見され、またスマートフォンから男性Xと同じDNA型が検出された。これを受けて19日に検察は保釈取り消しを請求し、20日に東京地方裁判所はこれを認めた。午前11時に男性Xは身柄を拘束され、東京拘置所に再び収監された。 なお、19日夜に男性Xは弁護団に対して、一連の事件の犯人が自分であると明かすとともに謝罪し、弁護団を解任する意向を示した(のちに解任の意向を撤回)。 22日の公判で男性Xは「徹頭徹尾無実」とした従前の主張を撤回し、再度の罪状認否で「全部事実」として罪を認めた。 23日には、刑事訴訟法の第96条第1項、第2項に基づき、支払った保釈保証金1,000万円のうち、600万円の没取が決定した。 その後、男性Xはウイルス作成罪について遠隔操作ウイルスを自分が作ったことを認めたが、最初の作成については3年の公訴時効が成立し、その後にバージョンアップについてウイルス作成罪に問うのは困難と判断されて、不起訴となる見通しが報じられた。また、2014年5月16日のメールではキャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使等への脅迫的な文言があったため、男性Xに脅迫罪の適応が検討されたが、メールは脅迫対象には届いておらず、被害者から被害届も出ていないことから、不起訴となる見通しが報じられた。
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