保存と世界遺産登録
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/10 10:19 UTC 版)
「フリーマントル刑務所」の記事における「保存と世界遺産登録」の解説
フリーマントル刑務所の建築物群は、10年間のリース契約を持って、フリーマントル・ガーディアンズにリースされた。ガーディアンズの手によって、刑務所の建築物群は、丁寧な修復が施されることとなった。10年間のリース契約が満了したことを持って、2001年、再び、刑務所の建築物群は、州政府が管轄することとなり、長期の保存政策が採られるようになった。 2005年8月には、刑務所の入口エリアの修復作業が実施された。老朽化が著しかったコンクリート製の門は取り除かれ、石灰岩製の門がリニューアルされたのはその年の10月のことである。この修復作業は、フリーマントル刑務所の長期保存のための修復作業3年計画の一環として実行された。 フリーマントル刑務所は、今日では、囚人たちの手によって建設された建築物群の中でも最も状態がいいものの1つとして、認識されており、2005年には、オーストラリア国家遺産リスト(en)に登録された。その後、2010年、UNESCOの世界遺産に、他のオーストラリア国内の建築物群と共に、「オーストラリアの囚人遺跡群」として、登録された。 1992年の刑務所閉鎖以来、博物館として使用されているが、刑務所保存の政策は一貫して、刑務所の保存に深刻な損害を与えないことに尽きる。その結果、2005年までに、毎年13万人以上の訪問者が訪れる施設となった。刑務所内に設けられている聖公会の教会においては、結婚式の式場となっており、新造されたエリアは、今日では、ニュー・ビジネス・エンタープライズ・センターとして使用されている。かつて、刑務所内の病院だったエリアは、フリーマントル子供文学センターとして、女性囚人が収監されたエリアは、今日では、芸術学校となっている。 刑務所内のツアーは毎日実施されており、懐中電灯を用いてのツアーは、週に2回実施されている。懐中電灯は、1階の刑務所部分を見学することを容易にする。しかしながら、2階以上の部分のいくらかの部分は見学が不可能となっている。トンネル見学ツアーに参加することで、観光客は、地下20メートルに建設されたトンネルを見学することが可能である。地下20メートルのトンネルに入るためには、ハーネスを用いて、はしごを降りる必要がある。また、刑務所は聖金曜日とクリスマスは閉館される。
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