保存と再利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/28 09:48 UTC 版)
前記の通り、長らく建物はJAの所有であったが、2003年に当時の愛知川町がJA東びわこと建物賃貸借契約を結び、保存活用に乗り出した。しかし、2010年末で契約が満了し、保存を求める住民団体に対し、所有者のJA側は「愛荘町(2006年に合併で発足)の保存決定が(残す)前提」という立場を取り、町側はその時点では取得費用等の事情で明確な結論を示さなかった。その後愛荘町が取得に動き出したところ、高額な費用に難色を示す別の住民グループが保存活用の是非を問う住民投票条例の制定を求めたが、2015年2月の町議会で否決された。2016年2月、愛荘町がJAから土地建物を入手する契約(土地を5725万円で取得し、建物については無償譲渡)を結んだことが明らかになった。町は「愛荘町ふれあい交流館」(仮称)として整備し、滋賀県立愛知高等養護学校生の利用や伝統工芸品の紹介に役立てる方針と報じられた。2016年度は耐震補強工事などを実施し、2017年度末までに改修工事を完了する予定とされた。 2017年4月には耐震化の一環として基礎補強工事をおこなうため、一時的に位置を移動させる「曳家」がおこなわれた。11月には愛荘町は交流施設としての名称を一般より公募した。11月17日に町は集まった名称案から「ゆめまちテラスえち」とすることを決定した。2018年6月の時点では、改修工事は2018年9月に完成する予定と報じられた。 愛荘町長の有村国知は、2018年6月の町議会で、旧郡役所の建物の利用法について10月の内覧後に再検討することを表明し、従来の案を事実上撤回したとも報じられた。 2018年10月に保存工事が完成した。前年12月に成立した「愛荘町ゆめまちテラスえち条例」は10月20日より施行された。 2019年1月18日より「ゆめまちテラスえち」としてオープンした。2020年4月に近江上布のPRショップが設置され、日用雑貨や洋服などの販売が行われている。
※この「保存と再利用」の解説は、「旧愛知郡役所」の解説の一部です。
「保存と再利用」を含む「旧愛知郡役所」の記事については、「旧愛知郡役所」の概要を参照ください。
- 保存と再利用のページへのリンク