作風・制作スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 15:49 UTC 版)
彼が監督を務める作品は、原作の無いアニメオリジナル作品であることが多く(そのためか、大地や桜井と比較すると作品数が少ない)、登場人物が非常に多いことでも知られる。SF系作品であっても、どこか和風の雰囲気が醸し出しているなどの特徴を持つ。演出としては「間」を実写作品的な感覚で使用する事が多く、静動を分ける。また、自作・他作を問わず、毛筆によるタイトルロゴを作品に取り入れることも多い。なお、『ナデシコ』のスタッフには、非常に丁寧で可愛らしい絵コンテを描くと評判だったようで、その絵に関しては同作品のムック等で度々に目にすることが出来る。 『ナデシコ』や『ステルヴィア』に見られる、華やかなラブコメ作品の印象が強いが、自身の最も素の作風は『ムリョウ』の穏やかな作風と答えている。その為、『ステルヴィア』放映前のインタビューでは「前二作(『ナデシコ』と『ムリョウ』)を通してやり易い作風が見えてきた」と述べている。一方で一個の作風には固執せず、原作付作品では『ねこぢる草』、『獣兵衛忍風帖』、『TOKYO TRIBE2』など、ジャンルも描写も異なった作品を担当し、バラエティに富んだ作品群を手がける。2009年放送の『バスカッシュ!』では、久々に監督業ではなく、シリーズ構成と脚本を担当している。 監督を担当するオリジナル作品の場合、学校生活などに見えるモラトリアムを舞台とし、「学生」ひいては「子供」達の群衆劇と、しっかりと成長した「大人」を並び扱う事が多い。ここでいう大人とは「子供に対して責任を持ち、彼らと向かい合い、自らの社会的責任、道義的責任を果たす事出来る人物」を指し、佐藤の作品では高い頻度で求められる役割の人物として登場する。なお『機動戦艦ナデシコ』では、ナデシコを学校、クルーを生徒と教師として見立て、度々説明していた。
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