作風・モチーフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 15:48 UTC 版)
渡辺の演出について、多くの出演者が長回しが特徴であると述べている。 派手な演出が特徴。またキャラクターの目に炎を映し出すのも得意で東映の白倉伸一郎は渡辺演出をしばしば「目に炎のナベカツ演出」と評している。人物の目元のアップをよく用いる。夕陽をバックに使うのも特徴で、夕陽の渡辺とも呼ばれることもある。 スタッフなどからは「ハイスピードの申し子」、「ナベちゃんの演出は拳(こぶし)に尽きる」などと評されている。また、ハイスピードとは対照的に自身がファンであるジョン・ウーの演出を意識してスローモーションを使用することも多い。 自身が担当した回では、マスクオフの演出を重視することも特徴の一つである。 『ハリケンジャー』を除いて渡辺がパイロットを務めたシリーズ作品では、エンディング映像で主人公にダンスを踊らせている。 渡辺について『特捜戦隊デカレンジャー』に出演したさいねい龍二は、自身の撮りたいビジョンが明確で、カット割りが細かったと証言している。 『魔法戦隊マジレンジャー』に出演した橋本淳は、オーソドックスなドラマを撮ることに長け、マジレンジャーをどう格好良く見せるかに主軸を置いていたと証言している。 『獣電戦隊キョウリュウジャー』のチーフプロデューサーである大森敬仁は、アイテムを撮りたがる竹本昇に対し、渡辺は人を重視するためドラマ性の強い回を割り振っている。 『獣電戦隊キョウリュウジャー』に出演していた丸山敦史は「男のカッコよさ」を撮ってくれると評している。 刑事ドラマを愛好しており、『デカレンジャー』への起用はそのことが東映に知られていたためであったと述べている。同作品第37話では『非情のライセンス』をオマージュした演出を行っている。小澤亮太は、『ゴーカイジャー』の現場ではテレビドラマ『相棒』の話をしながら演出を行っていたことを証言している。 忍者・時代劇のテイストが入ったストーリーを多く手掛けている。『忍者戦隊カクレンジャー』では最多演出、『忍風戦隊ハリケンジャー』ではメイン&パイロット&最多演出、さらには『超忍者隊イナズマ!』シリーズも担当。ほかには『侍戦隊シンケンジャー』と『手裏剣戦隊ニンニンジャー』にも参加している。2001年(平成13年)当時の雑誌インタビューでこれまでで最も愛着のある作品は『カクレンジャー』であったといい、「またいずれは忍者ものがやりたい」と答えていた。その翌年に放映されたのが『ハリケンジャー』である。渡辺は『仮面の忍者 赤影』を愛好しており、『ハリケンジャー』への起用は東映にそのことが知られていたためであると述べている。『カクレンジャー』『マジレンジャー』『ニンニンジャー』などでは『赤影』をオマージュした演出を行っている。 スーパー戦隊シリーズでは恐竜をモチーフとした『恐竜戦隊ジュウレンジャー』『爆竜戦隊アバレンジャー』『獣電戦隊キョウリュウジャー』『騎士竜戦隊リュウソウジャー』の4作品にも参加している。渡辺はこれらの作品について、モチーフは同じでも時代によって撮影技術や世間の流行などの違いにより画面作りが変わってくると述べている。 スーパー戦隊シリーズで助監督を務めた荒川史絵は、渡辺は自ら車で出向いてロケハンを行い、ロケ地の提案をすることが多く、ロケ地を活かした撮影を行うと証言している。
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