作品の特徴 ─無線七宝─とは? わかりやすく解説

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作品の特徴 ─無線七宝─

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 08:02 UTC 版)

濤川惣助」の記事における「作品の特徴 ─無線七宝─」の解説

濤川の作品特徴無線七宝という革新的な技法採用していることである。従来有線七宝の製作においては釉薬挿す際の色の間仕切り図柄輪郭線として金線銀線利用していて、これが作品図柄引き立てる役割担っていた。一方無線七宝では最終的に釉薬焼き付ける前の段階敢えて植線を取り外している。これにより図柄輪郭線がなくなりそれぞれの釉薬境界釉薬微妙に混ざり合うことで微妙な色彩グラデーション生まれ写実的立体感のある表現軟らか表現生み出すことが可能になっている。また、一つ作品の中で有線七宝無線七宝使い分けることによって、遠近感水面に映る影を表現することにも成功している。 作品図柄には日本画的なものが多く柔らかな無線七宝表現調和するためか乳白色等の淡い色彩の地のものが多い。また宮内省から多く作品注文受けており、明治天皇から外国要人送られ贈答品花瓶には十六八重表菊紋がデザインされている。 濤川が手がけた代表作には、宮内省から製作を依頼され赤坂迎賓館当時東宮御所)の花鳥の間壁面を飾る『七宝花鳥図三十額』(渡辺省亭原画)がある。なお、依頼にあたって並河靖之候補挙がったが、無線七宝作品表現花鳥の間雰囲気と合うという理由で濤川が選考されている。2009年には『七宝花鳥図三十額』も含めた赤坂迎賓館国宝指定されている。もうひとつ代表作1893年シカゴ万博出展して高い評価得た七宝富嶽図額』(東京国立博物館)で、2011年重要文化財指定されている。 花瓶小箱等の濤川の七宝作品多く輸出用海外要人への贈答用作られたため国内にはあまり残っていなかったが、現在では明治期工芸品買い戻し収蔵力を入れている清水三年坂美術館等で見ることが出来る。

※この「作品の特徴 ─無線七宝─」の解説は、「濤川惣助」の解説の一部です。
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