作りと絵の内容とは? わかりやすく解説

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作りと絵の内容

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/29 06:38 UTC 版)

ウィルトンの二連祭壇画」の記事における「作りと絵の内容」の解説

絵はバルトオーク材2つの板に描かれ、同じ材料中に収められている。板は2つ蝶番接続され本のように畳めるように出来ている。畳んだ時、外側見えるのは——一方は、金色の野と真っ黒な地面背景にした、金色の鎖で繋がれ金色の冠を戴いた牡鹿描かれ、もう一方には、エドワード懺悔王連想させる紋章しきもの が、イングランド紋章盾と一緒に串刺しにされている絵が描かれている。紋章しきもの としたのは、エドワード生きていた11世紀にはまだ紋章考案されていなかったからで、この絵が描かれ時代、つまりリチャード2世時代になって具体的に1395年から使われだしていた。 開いた時に現れる(つまり畳んだ時は内側になる)2枚の絵は、象徴性人物のポーズから、2枚1組の絵になっている向かって左側の絵には、跪座しているリチャード2世描かれていて、そのかたわらに3人の聖者、すなわち、洗礼者ヨハネエドワード懺悔王、そしてエドマンド殉教王 (Edmund the Martyr) が立っている。一方向かって右側には、幼子イエスを腕に抱いた聖母マリアが、11人の天使たち囲まれている絵が描かれている。聖母子背景金色で、地面には繊細な色の花々咲いている。 絵は卵テンペラ技法描かれ背景多くディテールには金箔散りばめられている。また、所によっては、装飾クオリティ高め目的金メッキ施され工具使われている。聖母子たちの服の「青」には、半貴石ラピスラズリ原料とする顔料使われている。また、リチャード2世ローブの赤にも、やはり高級顔料バーミリオン使われている。 それにしてもリチャード2世聖母子の絵は、主題としては一貫しているが、雰囲気はかなり異なる。リチャード2世と3人の聖者たち(リチャード2世尊敬していた人物と言われている)は、着ている服の色や織地きらびやかなのに、その顔つきいたって無表情である。それに対して聖母子天使たち生き生きとしている。それにしても青の鮮やかさは、この絵に高い品質与えている。青は天上界象徴であり、足下に咲く花々楽園象徴である。天使たちの翼の強い色調コントラストは、背景から聖母子守っているように見える。

※この「作りと絵の内容」の解説は、「ウィルトンの二連祭壇画」の解説の一部です。
「作りと絵の内容」を含む「ウィルトンの二連祭壇画」の記事については、「ウィルトンの二連祭壇画」の概要を参照ください。

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