体制・生活環とは? わかりやすく解説

体制・生活環

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 21:00 UTC 版)

ヒメツリガネゴケ」の記事における「体制・生活環」の解説

他の多くコケと同様、ヒメツリガネゴケ生活環2世交代より成る。配偶子形成する単相配偶体と、胞子形成する複相胞子体である。 胞子発芽すると、原糸体protonema)と呼ばれる糸状構造形成する原糸体2種類細胞、クロロネマ(chloronema)と呼ばれる大型多数葉緑体を持つ細胞と、カウロネマ(caulonema)と呼ばれる成長早い細胞より成る。カウロネマの葉緑体紡錘形で、クロロネマよりも数が少ない。 原糸体専ら頂端細胞先端成長によって成長してゆく。胞子発芽直後形成されるのは一次クロロネマ頂端細胞primary chloronemal apical cell)および一次クロロネマ次端細胞primary chloronemal sub-apical cell)である。一次クロロネマ頂端細胞は常に先端位置し細胞分裂繰り返して一次クロロネマ次端細胞順次形成しつつ、分岐の無い直線的な原糸体形作る一次クロロネマ次端細胞所々一次クロロネマ側枝始原細胞primary chloronemal side-branch initial cell)と呼ばれる分岐細胞形成しここから新たな一次クロロネマ頂端細胞および一次クロロネマ次端細胞生じて二次元的な広がりを持つ細胞群に成長するある程度原糸体成長すると、先端分裂繰り返していた一次クロロネマ頂端細胞はカウロネマ頂端細胞へと分化する。カウロネマ頂端細も同様に細胞分裂を行うが、クロロネマが隣接する細胞間の細胞壁垂直に形成するのに対し、カウロネマは斜めに形成する。またカウロネマもカウロネマ側枝始原細胞(caulonemal side branch initial cell)と呼ばれる分岐細胞形成するが、大部分二次クロロネマ頂端細胞secondary chloronemal apical cell)やカウロネマ頂端細胞となって伸長続け一方、数%の細胞bud)と呼ばれる細胞塊を発達させる分岐先端側に細胞質基部側に液胞分離し細胞質多く含む茎葉体茎頂頂端細胞gametophore shoot apical cell)と、液胞富んだ次端細胞とをそれぞれ形成する。次端細胞はさらに分裂分化し分岐の最基部位置する原基細胞と、側方位置する葉原基細胞になる。これらはさらに細胞分裂し、前者後者へと分化する。こうして成長した原糸体茎葉体gametophore)と名前を変え、0.5-5mm ほどの大きさになる。 茎葉体がさらに成長すると、仮根rhizoid)および造卵器(archegoium)、造精器antheridium)などの生殖器形成されるヒメツリガネゴケ雌雄同株であり、一つ植物体が雌雄生殖器を持つ。造精器形成され精子鞭毛遊泳するために十分ながあれば、精子造卵器到着して受精する受精してできた接合子胞子体となり、茎葉体上で発達する胞子体成熟する減数分裂行い、何千もの胞子形成する。 これら一連の発生過程は、、光、温度などの環境条件の他、培地の組成植物ホルモン影響を受けること知られている。

※この「体制・生活環」の解説は、「ヒメツリガネゴケ」の解説の一部です。
「体制・生活環」を含む「ヒメツリガネゴケ」の記事については、「ヒメツリガネゴケ」の概要を参照ください。

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