他の変化との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 10:24 UTC 版)
化ける動物の代表格として並び称されているものに狐(妖狐)がある。「狐七化け狸八化け」ということわざでは狐よりも狸のほうが人間を化かす腕が一段上であると俗にいわれている。何をもって基準としているのかは定かではなく、定説ははっきりしていない(狸と狐が入れ替わったりもする)。狐は人を誘惑するために化けるのに対し、狸は人をバカにするために化けるのであり、化けること自体が好きだからという説もある。 「狸」(リ)という漢字は、中国ではヤマネコを中核とするネコのような中型哺乳類の漠然たる総称として用いられていた。日本にはヤマネコに相当する動物がいないため、古代から中世にかけて知識人らによってタヌキ、野良猫、イノシシ、アナグマ、イタチ、ムササビといった動物が文献によってまちまちに「狸」という漢字に当てはめられたと見られている。そのため、『日本霊異記』の話に登場する「狸」という漢字には「ネコ」(『日本霊異記』興福寺本)という訓もある。平安時代(10世紀ころ)の文献『本草和名』や『和名類聚抄』においては狸・狢・猯はそれぞれの訓に分かれ、猫(ねこ、ねこま)とも別項あつかいされているが、『本草色葉集』(1284年)、『壒嚢鈔』(1445年)では依然として「狸」に「ねこ」と訓がつけられている箇所があったりと、漢字そのものが指し示す動物の範囲が曖昧だった歴史がある。
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