他の塔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/03 14:51 UTC 版)
「シギショアラ歴史地区」の記事における「他の塔」の解説
ギルドに由来する名を持つ塔は、前述のように9基が現存している。時計塔以外の8つの塔は以下の通りである。 ブリキ職人の塔 (Zinngießerturm / Turnul Cositorilor) - 基底部分は長方形で、そこに五角形や八角形の階が載る形で構成されており、高さは25mである。実際の戦いでも使用され、1704年の戦いでは多くの銃弾が撃ち込まれた。当時の姿をとどめる漆喰の壁面には、それらの弾痕が残っている。 皮なめし職人の塔 (Ledererturm / Turnul Tăbăcarilor) - 城塞の南側にあり、一部が住居として使われている。 綱職人の塔 (Seilerturm / Turnul Frânghierilor) - 13世紀に建造されたシギショアラで最古の部類に属する塔であり、この塔から精肉業者の塔の間に残る城壁は高さ8 m から 10 m で、保存状態の良さが評価されている。綱職人の塔は山上教会近くにあり、現在は教会の共同墓地の管理人の住居としても使われている。 精肉業者の塔 (Fleischerturm / Turnul Măcelarilor) - 1676年の大火の際にも被災せずに済んだ塔で、上から見ると六角形になっている。 毛皮職人の塔 (Kürschnerturm / Turnul Cojocarilor) - 精肉業者の塔と違い、1676年の大火の際に被災したので、現在残っている塔はそれ以降に再建されたものである。時計塔の入り口とは別に、精肉業者の塔と毛皮職人の塔の間の城壁にも旧市街への入り口がある。 仕立業者の塔 (Schneiderturm / Turnul Croitorilor) - 仕立業者のギルドは、14世紀にはシギショアラで最も富裕なギルドであった。彼らが当時建てた塔は時計塔と並んでシギショアラで最も高い建物として聳え立っていたが、1676年の大火の際に、塔内に保管されていた火薬が爆発事故を起こしたこともあって損壊した。現在残る四角形の塔は、1935年に再建されたものである。 製靴職人の塔 (Schusterturm / Turnul Cizmarilor) - 16世紀半ばにはこの塔に関する記録を見ることが出来るが、六角形のこの塔も1676年の大火のあとに再建されたものである。バロック様式の影響が指摘されている。 鍛冶職人の塔 (Schmiedturm / Turnul Fierarilor) - この場所にはもともと理髪師の塔 (Barbierturm / Turnul Barbierilor) が存在していた。その跡地に1631年に建設されたのが、現在の鍛冶職人の塔である。 このほか、城塞の北部、かつて「錠前職人の塔」 (Schlosserturm / Turnul Lăcătușilor) があった辺りには、1894年に聖ヨーゼフ・ローマ・カトリック教会 (Kirche des heiligen Josef / Biserica romano-catolică Sfântul Iosif) が建てられた。この建物は1983年の火災で被害を受けて、修復工事が行われた。 ブリキ職人の塔 仕立業者の塔 製靴職人の塔
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