人民戦争とは? わかりやすく解説

人民戦争理論

(人民戦争 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/29 08:11 UTC 版)

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人民戦争理論(じんみんせんそうりろん)とは、毛沢東思想の一つ。全人民の力量で敵に打撃を与えるとした戦争論。毛沢東思想の核心の一つであるとされる[1]

人民戦争理論による軍構築の特徴

チャイナセブンというウェブサイトによれば、「プロの正規軍と人民大衆が有機的に結合することが人民戦争論の核心である。」[2]という。

また、米・ジェイムズタウン財団は、「人民戦争とは持ち得るすべての力を戦争に動員することであり、平時には予備役が『社会化』、あるいは軍の『外部』に置かれている状況を指す」[3]としており、近代軍隊の特徴である職業軍人と国民が別々に存在するのではなく、民間および国民は軍事の準備形態である、とされる。

中国民兵はこの理論に基づいて構築しているとされる。

影響

ベトナムの軍人であるヴォー・グエン・ザップに影響を与え、アメリカに対して民衆のゲリラ戦という形での抵抗として具現した。また、ネパール内戦にも影響を与え、ネパール共産党毛沢東主義派は、この内戦を「人民戦争」と呼んでいる。さらに、日本赤軍なども、人民戦争理論に基づき、武装闘争を実施した。各国各地にて武装蜂起の正当化などに利用された。

中国空軍の喬良中国語版王湘穂英語版は、この戦略をさらに高度化・組織化した『超限戦』戦略を提唱している。米中貿易戦争の際は中国国営メディアでは「人民戦争」と呼ぶ向きもあった[4]

脚注

関連項目

外部リンク 


人民戦争

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プラチャンダ」の記事における「人民戦争」の解説

ネパール内戦」および「ネパール人民解放軍」も参照 バーブラーム・バッタライ公然組織統一人民戦線ネパールの名でデウバ首相に40か条の要求つきつけ拒否されると、プラチャンダ指揮のもと1996年2月13日、ロルパ、ルクム、シンドゥリ、ゴルカの4郡で警察署などを襲い武装蜂起起こす。これにより同党はネパール政府との間で11年間にわたる「人民戦争」(ネパール内戦)を開始した。この戦争で、13,000人以上が死亡したとされる当初マオイスト派の軍備極めて粗末なもので、猟銃ピストル警察官が使うようなライフル、それにククリ呼ばれるナイフだった。グルカ兵シンボルになっているナイフである。ライフルプラチャンダ自身が買いにいったものであった警察詰め所次々襲い最初一年半50人を殺害したそうした実戦経験の中で次第武力増強していった。資金獲得のため銀行襲った一方1998年政府警察による本格的な掃討作戦開始し両者死者数エスカレートしていく。2000年9月初め郡庁所在地襲撃2000年12月初めて郡レベル人民政府確立2001年2月、インド・パンジャーブ州で開かれた第2回党総会で同党議長に就任、「プラチャンダの道」(プラチャンダ・パトといわれる運動方針採択した。これは、「農村から都市部包囲する」という毛沢東理論だけでは不十分だ考え農村ゲリラ都市プロパガンダ合体させるべきだという考え方である。これはペルー共産党センデロ・ルミノソ=「輝ける道」)の影響受けたといわれるまた、この大会でネパール人民解放軍の正式結成が決まる。 2001年末までに24の郡で人民政府樹立された。 同年11月25日国家非常事態宣言出され王室ネパール軍本格的にマオイスト掃討乗り出す一方マオイスト側も大規模な軍施設襲撃などを頻発させる。 農村地域中心に実効支配進め2003年マオイスト派は実効支配地域国土の7割から8割を占めた主張した

※この「人民戦争」の解説は、「プラチャンダ」の解説の一部です。
「人民戦争」を含む「プラチャンダ」の記事については、「プラチャンダ」の概要を参照ください。

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