人妖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 09:15 UTC 版)
正式呼称「後天的全身性特殊遺伝多種変性症(ASSHS〈アシュス〉)」、通称「人妖病」と呼ばれる遺伝性とされる原因不明の奇病に罹患した人々を総称する言葉である。彼らは奇妙な能力・容姿を持って生まれ、その危険性故に社会問題となっている。発現する能力は一律ではなく、多岐に渡る。これは病というより先祖返りに近く、明治時代を境にあやかしであることを捨て、ヒトとして生きることを選んだ妖怪たちの子孫に眠る妖怪の血が目覚めてしまった者のことを指す。 日本のみならず、世界中に存在する(登場人物の一人、トーニャはロシア人の人妖である。ただし、日本とドイツ以外では存在が希だとされている)。ほぼ例外なく激しい差別に晒されており、家族から見捨てられる事例も後を絶たない。 この「人妖」という言葉はマスコミなどでは差別用語とされているが、一般には広く普及している。人妖自身、自らを人妖と呼び、自分の特殊能力を人妖能力と呼んでいる。作中にも、テレビのコメンテーターが人妖と発言しかけて訂正するシーンが存在する。 日本においては、人妖はその危険性に応じて第壱種から第参種までに区分されている。 第壱種(だいいっしゅ) 通常の患者に当たる。危険性はないとされるが、神沢市、もしくは指定の病院以外は基本的に立ち入りを禁止されている。 第弐種(だいにしゅ) 通常、人妖は移動を制限されているが、体内五箇所に「手負蛇(ウーンデットスネーク)」と呼ばれる爆弾埋込手術を施すのと引き換えに、自由を得る事が出来る。第壱種、または第参種の人妖が手術を受け、手続きを踏んだ場合これに認定される。ドミニオン所属の人妖などは殆どがこれに当たる。彼らが犯罪などを犯した場合、爆弾が作動して死亡することになる。 第参種(だいさんしゅ) 能力を行使して他人を傷つければこれに認定される。また、能力そのものが極めて危険であると判断された場合もこれに含まれる。基本的に処分対象であり、殆どの場合、第弐種への転換か死かの二択を迫られる。 人妖の現状としては、世間一般では差別に晒されているがドミニオンはじめ治安機関に勤務している者、自衛隊や警察の特殊任務に従事する者、さらには与党右派の議員として活動する者までおり、脆弱ではあるが徐々に社会に一定の影響力を持ちつつある。
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