二岐温泉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/07 13:05 UTC 版)
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温泉情報 | |
所在地 | 福島県岩瀬郡天栄村 |
座標 | 北緯37度14分32秒 東経139度59分18秒 / 北緯37.2422度 東経139.9884度座標: 北緯37度14分32秒 東経139度59分18秒 / 北緯37.2422度 東経139.9884度 |
交通 | 東北本線・東北新幹線新白河駅より送迎バス |
泉質 | 硫酸塩泉 |
宿泊施設数 | 7 |
二岐温泉(ふたまたおんせん)は、福島県岩瀬郡天栄村(旧国陸奥国、明治以降は岩代国)にある温泉。天栄村中心部からさらに車で約30分ほど入った山間にある秘湯で、つげ義春の漫画『二岐渓谷』の作品の舞台としても知られる。旅館が数軒点在する[1][2]。
泉質
効能
動脈硬化症、やけど、切り傷、慢性皮膚病、慢性消化器病、筋肉痛、関節痛、神経痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進[3]。
温泉街
二岐温泉には現在5軒の旅館が営業中、川沿いの景観の良いのが、秘湯を守る会の元会長の旅館、大丸あすなろ荘を筆頭として、自噴泉の巌風呂のある柏屋旅館、つげ義春の二岐渓谷の舞台となった、ひなびた雰囲気を継承しつつ、リニューアルした、湯小屋旅館の3軒。
川沿いではないですが、猫が館主という、山の恵みをふんだんに使っての料理が評判のかつらぎ荘や、じゃらんnetで東北の「泊まって良かった宿」旅館部門で高く評価されている旅館ふじやもあります。地の山菜やきのこ料理を楽しみたいならおすすめの旅館です。
作品の舞台
- つげ義春の漫画『二岐渓谷』の舞台になった温泉として知られる。つげが泊まったのは、当時5軒あった宿の中でも、“もっとも貧しそうな”爺さん婆さんの宿「湯小屋温泉」で、1967年当時の宿泊費が、作品では600円と記されている。現在は、新しい経営者に引き継がれ名を「新湯小屋温泉」としているが、つげファンのために建物や漫画に描かれた入口もそのまま残してあるという。このため、つげファンの聖地巡礼が多い。なお、旧湯小屋温泉主人は、同じくつげ義春の漫画『枯野の宿』の宿の息子のモデルであり、『枯野の宿』の壁に描かれていた絵は、この湯小屋温泉に残されていたが、後に絵柄が描き替えられた[4]。
湯小屋温泉保存へ
- つげ義春が宿泊した湯小屋温泉は、老朽化が激しく客を宿泊させるのも危険な状態であるために、建て直しが検討されている。ところがつげファンらから「このままの姿で残してほしい」との熱望があり、建物を直しながら駐車場部分に新たに別館を建てる計画に変更中である。2014年は、つげ義春デビュー60周年にもあたり、作品のモデルとなった岩瀬湯本と二岐温泉の地域おこしとして、つげゆかりの温泉をアピールしようとする動きが地元で広がっている。同年11月23日には「つげ義春フォーラム」が天栄村の「文化の森てんえい」で開催されたり、「ガロ」の元編集者らがつげ作品や二岐温泉の魅力について語り合う会や、翌24日には「つげ義春が歩いた湯本・二岐」と銘打った見学会も行われた[2]。
Gallery
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二岐温泉郷
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二岐温泉郷
歴史
開湯は969年(安和2年)であると言われている。また江戸時代には隠し湯として一般の人の入浴が制限されていた。
アクセス
周辺
脚注
- ^ 「つげ義春漫画術(下巻)」(1995年10月 ワイズ出版)104P-110P
- ^ a b 産経ニュース「つげ義春が描いた湯小屋「保存を」 観光資源化へ有志ら取り組み 福島」2014.11.21 07:08
- ^ 二岐温泉概要
- ^ つげ義春に会いに行く 特別編 猪苗代の南天栄村の西【後編】二岐温泉 高田馬場つげ義春研究会
関連項目
外部リンク
固有名詞の分類
- 二岐温泉のページへのリンク