主権/統治権の分散/分割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 00:43 UTC 版)
「コンスティチューション (法学)」の記事における「主権/統治権の分散/分割」の解説
「連邦制」も参照 コンスティチューションは、また、国家の中で統治権がどのように配置されるかも定める。中央集権化の程度に応じて、統治権の分割には、三種類がある。中央集権制と、連邦制と、同盟/連合制である。これらの区別は絶対的なものではない。中央集権制の国家では、統治権は国家自身に存在し、コンスティチューションがそれを定めている。国家の領土は地域に分割されるかもしれないが、しかし、それらは独立しておらず、国家に従属する。英国では、議会主権というコンスティチューション上の主義が、主権が最終的に中央に属するということよりも、大きく影響する。いくつかの権限は、北アイルランド、スコットランド、ウェールズに委譲された。(イングランドは含まれていない。)いくつかの中央集権制の国家では、(スペインが例であるが)実質的な連邦制に移行するまでの間、地域の政府により多くの権限が委譲されている。連邦国家の中央構造は、小さな領域に主に連邦政府の省庁を置く。そして複数の領域(州と呼ばれることもある)が、全体で、国家の領土全体を構成する。)主権/統治権は、中央と、複数の地域(「地域」はコンスティチューションを制定しうる、という含意を含む)の間で分割される。カナダおよび米国のコンスティチューションは、連邦制を定めており、権力は連邦政府と州政府とに分割されている。各地域は、従って、政府というものの性質として、独自のコンスティチューションを持っている。同盟/連合制の場合、国は連邦制と同様に複数の地域に分割されているが、中央政府には限定的な調整力しかなく、統治権は各地域に置かれている。同盟/連合制ではコンスティチューションが存在することは、まれである。そして、「同盟/連合」と呼ばれているものが、実際には連邦制なのか、しばしば議論になる。ある程度までは、連邦国家を構成しているとは言えない国のグループが条約および協定によりその主権/統治権を超国家的な実体に渡すことも、ある。例えば、欧州連合を構成する国々は、欧州連合としての法案を遵守することに合意しており、その結果、国々の絶対的な主権/統治権が、何らかの制限を受けることもある。一例は、それまで使っていた国毎の単位系に替えて、メートル法を採用することである。
※この「主権/統治権の分散/分割」の解説は、「コンスティチューション (法学)」の解説の一部です。
「主権/統治権の分散/分割」を含む「コンスティチューション (法学)」の記事については、「コンスティチューション (法学)」の概要を参照ください。
- 主権/統治権の分散/分割のページへのリンク