主の肉と血についてとは? わかりやすく解説

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主の肉と血について

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/02 04:17 UTC 版)

パスカシウス・ラドベルトゥス」の記事における「主の肉と血について」の解説

パスカシウスの最もよく知られていて影響力の高い作品である『主の肉と血について』(羅:De Corpore et Sanguine Domini、831年-833年頃に書かれた)は聖餐本性について述べたのである。この論考はもともとコルビー彼の指導下にある修道僧指導マニュアルとして書かれたもので、聖餐秘跡に関するまとまった量の論考としては西方では初めてのものである。パスカシウスはこの論考の中で、聖餐においてイエス・キリスト歴史的な真の肉体現前するというアンブロシウス主張同意している。パスカシウスによれば、神は真理それ自体であり、それゆえ神の言働きもまた真であるという。最後の晩餐においてキリスト述べたパンワイン自分身体である」という宣言も、神は真理であると考えるがゆえに、文字通りに受けとられる聖餐において用いられるパンワイン聖変化文字通り起こっているのだと彼は信じる。聖餐キリスト真の血と肉でありさえすればキリスト教徒はそれが救済的なものだと知ることができる。キリストの血と肉の現前によって、教徒肉体キリスト肉体キリスト肉体教徒肉体結合通じた直接的個人的肉体的な結合におけるイエスとの真の結合受け取られるとパスカシウスは信じた。パスカシウスにとって、聖餐キリストの肉と血に変化することは神が真理であるという原理によって可能となることである。神が自然を操作できるのは神が自然を作ったからだというのである本書844年西フランク王国シャルル禿頭王特別な序文添えて献呈された。この著書でパスカシウスが明らかにした考え幾分かの敵意をもって迎えられた。パスカシウスの説に同意できない部分のあったシャルル禿頭王の命により、コルビー修道院長としてパスカシウスの先任であったラトラムヌス同名反駁書を書いた聖餐厳密に比喩的なのであるラトラムヌス信じていた。彼は信仰新しく起こる学問との関係に重点置いたが、ラトラムヌス奇跡的なことを信じたその後間もなく三人目修道士ラバヌス・マウルスがこの論争参加し本格的にカロリング期聖論争始まった。しかし最終的には、王はパスカシウスの主張認め聖餐におけるキリスト実体的な現前ローマ・カトリック信仰支配的な信念となった。 「私は[アダルハルドゥス]について考え始めると、心内密かに二つ相反する感情、つまり悲痛歓喜とらわれる。そんなとき使徒は私に嘆くことを禁ずるが、私の、私たちの不意の寂寥感のために私たちは喜ぶこともできなくなる。」 パスカシウス・ラドベルトゥス『アダルハルドゥスの生涯

※この「主の肉と血について」の解説は、「パスカシウス・ラドベルトゥス」の解説の一部です。
「主の肉と血について」を含む「パスカシウス・ラドベルトゥス」の記事については、「パスカシウス・ラドベルトゥス」の概要を参照ください。

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