中華人民共和国での抗議
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/21 02:06 UTC 版)
「提督の決断III」の記事における「中華人民共和国での抗議」の解説
本作は日本国内だけでなく中国の天津市にある光栄の子会社「天津光栄軟件有限公司(当時社名)」で中国語版の下請け開発が行われていた。開発を命じられた同社の中国人社員4名は、民族的感情を理由に作業のボイコットを行った。当時は橋本龍太郎首相の靖国神社参拝や右翼団体の尖閣諸島での灯台建設が中国国内で「日本の軍国主義復活」として問題となっていたこともあり、現地のマスコミでは本作が「旧日本軍の兵器や戦犯として処刑された東條英機が登場する」「ゲーム内では日本軍が勝つ可能性がある」として大きく取り上げられた。 中国には、外国から委託されたソフトは製造前に内容を地方当局に届け出なければならないという規則が存在するが、本作の開発は当局の許可を取っておらず、1996年7月5日より天津市は調査を開始。7月9日に光栄側は違反を認め、中国人への配慮に欠けたとの謝罪文書を提出した。同年12月6日には、天津光栄軟件有限公司は「日本の軍国主義を美化する」ソフトを無許可で製造したとして電子出版物管理規定違反で、天津市から罰金約48万元(当時は1元≒13円)の罰金刑を科すと共に、ソフト制作で得た収入1万1,500元を没収した。日本経済新聞の記事ではこの中国当局による処罰は「日本に対する見せしめの狙いもあるのではないか」との見解が示されている。
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