中小姓・御刀番・小納戸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/15 19:53 UTC 版)
「小諸藩牧野氏の家臣団」の記事における「中小姓・御刀番・小納戸」の解説
中小姓(なかこしょう)は、中奥(藩主が過ごす大奥以外の日常の場)における小姓の士である。小諸藩の小姓には、馬上資格はない。藩主に近侍して、身辺警備を行うのが本来の役職であるが、次第に変化して、中奥で藩主の身辺の世話をすることもあった。正しくは藩主の刀を預かる御刀番(おかたなばん)が、中奥での身辺の世話役である。番頭や歩行頭支配の士も、行列・行軍時に藩主の前衛として、近侍することもあったが、藩主から距離的に離れた職務を遂行するほか、本陣における攻撃部隊を構成。これに対して小姓は、守備に徹するのが基本である。 中小姓は、登城年齢に達しているが、元服していない重臣の子供(7歳〜14歳)が登用されることもあった。将来に備えて教育する目的があったほか、藩主の子供の遊び相手・学友を必要としたためである。小諸藩には、御小姓組頭は設置されず、小姓は馬廻りの役職とされ家老に統率されていた時期があった。中間管理職として中小姓元〆がおかれたことがあるほか、中小姓は、過渡期を経て用人に統率されるようになっていった。小諸藩の小姓の年齢は、さまざまであり、幼少者から、老齢の者まで存在した。小姓というと若年者を想像するのは、テレビの時代劇の影響であり、正しくない。小姓の役職に就任すると、機密保持のため、他家との交際が禁止されたことは、幕府や多くの諸藩と同じであった。 小納戸(こなんど)は、物資補給係である。小納戸の上司は、側用人である。小納戸は、平時には納入業者(商人)と直接、相対したほか、城内・江戸藩邸内の在庫管理・調度品管理なども行った。小納戸は、小姓の手先になることもあるという説明もあるが、小諸藩の小納戸は、側用人の手先となるのが特徴的あり、小納戸は、小姓より格上の役職である。 物資を運搬するのは、中間(ちゅうげん)であり、小諸藩では、中間頭は、大目付による兼務が常態化していた。
※この「中小姓・御刀番・小納戸」の解説は、「小諸藩牧野氏の家臣団」の解説の一部です。
「中小姓・御刀番・小納戸」を含む「小諸藩牧野氏の家臣団」の記事については、「小諸藩牧野氏の家臣団」の概要を参照ください。
- 中小姓・御刀番・小納戸のページへのリンク