中小血管炎のマネジメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/28 02:49 UTC 版)
「血管炎症候群」の記事における「中小血管炎のマネジメント」の解説
特に重要となる疾患はANCA関連血管炎である。具体的には顕微鏡的多発血管炎(MPA)、チャーグ・ストラウス症候群(CSS)、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)があげられる。 ANCAを測るときはMPA、WG、CSSを疑ったときであるため、急性ないし慢性の腎障害、持続性蛋白尿、原因のはっきりしない肺陰影、喀血、紫斑、多発性単神経炎、鼻中隔穿孔を認めたら測定する。血清における陽性率はCSSで50%、WGの活動期で90%、MPAで70%であるためANCA陰性であってもANCA関連血管炎の否定はできない。腎生検などによる免疫染色は若干陽性率が上がる傾向がある。 その他の疾患も含め、紫斑の皮膚生検にてIgAの沈着が認められればアレルギー性紫斑病、C型肝炎ウイルスの感染があればクリオグロブリン血症、好酸球の増加、喘息の既往、IgE高値が認められればCSS(生検で好酸球浸潤、肉芽腫、多発性単神経炎など)、副鼻腔炎の生検で肉芽腫が認められ肺に空洞病変が認められればWGが強く疑われる。それ以外ではMPA(免疫複合体陰性の糸球体腎炎や間質性肺炎、生検で肉芽腫を認めない)が多い傾向がある。
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