中央本部ビル売却問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 05:37 UTC 版)
「在日本朝鮮人総聯合会」の記事における「中央本部ビル売却問題」の解説
詳細は「朝鮮総連本部ビル売却問題」を参照 中央本部(東京都千代田区富士見)の土地と建物が、元不動産会社社長の満井忠男の仲介により、2007年(平成19年)5月31日に元公安調査庁長官緒方重威が代表取締役を務めるハーベスト投資顧問株式会社に売却されていたことが判明した。また仲介者とされる満井には朝鮮総連側から、手数料などの名目で4億9千万円が渡っていた。 中央本部の建物(地上10階、地下2階の鉄骨鉄筋コンクリート造り。延べ床面積約1万1700平方メートル)と土地(約2390平方メートル)は40億円を超えるとみられている(売却代金は35億円とされていた)。東京地検特捜部は当初、朝鮮総聯が整理回収機構から提起されていた訴訟に敗訴した場合に予想される差押から逃れるために脱法・違法行為をおこなう意図があったとして電磁的公正証書原本不実記録等の容疑で捜査していた。 捜査の結果、朝鮮総聯が所有権の売却譲渡後も引き続き賃貸物権として使用を認めてもらえる売却先を探していたことが判明したため、実際には朝鮮総聯側は被害者であったとして、緒方と満井が「資金調達の目処が立っていないにもかかわらず土地と建物と手数料を騙し取ろうとしていた」として、2007年(平成19年)6月28日に詐欺容疑で逮捕された。なお手数料として詐取した金銭のうち半分しか返却されていないと報道された。 2013年、競売にかけられ、宗教法人最福寺が落札したものの、後に辞退をして、続いてモンゴルの企業が落札したが、裁判所から認められずに平行線をたどった。 2014年、マルナカホールディングスが落札したが、2015年1月22日になり、山形県に本社があるグリーンフォーリストに転売する方向であることが分かり、立ち退きが避けられる見通しとなった。 現在、朝鮮総聯の本部機能は、朝鮮出版会館(コリアブックセンター)や、同胞法律・生活センターへと移転しつつある。
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