中世のミクソリディア旋法とヒポミクソリディア旋法とは? わかりやすく解説

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中世のミクソリディア旋法とヒポミクソリディア旋法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/15 20:14 UTC 版)

ミクソリディア旋法」の記事における「中世のミクソリディア旋法とヒポミクソリディア旋法」の解説

元々は ギリシャ理論伝統的なハルモニアイ(harmoniai)の1つとして指定され用いられ、その名は2世紀理論家プトレマイオス7つのtonoi(あるいは移調)を定義する際にも他の6つと共に用いられた。4世紀後、 ボエティウスプトレマイオス著書ラテン語翻訳したが、この段階ではまだ音階ではなく転調種類の名称という位置づけであった聖歌理論9世紀初め体系化されたとき、7つ旋法に8番目のヒポミクソリディア旋法(当初はHypermixolydian、後にHypomixolydianへ変化)が加えられ著者不明論文音楽論別記(Alia Musica)の中で再び用いられた。この論文説明新し解釈(Nova expositio)と呼ばれ8つ全音階オクターヴ種ないし音階セット1つとしての新し概念初め与えたミクソリディアの名前は、中世教会音楽における8つ教会旋法1つ第七旋法として用いられるようになった。この旋法ギリシャ旋法のような白鍵でのロ音から上のロ音までを指すものではなくト音からト音へのナチュラル音階構成される正格旋法(終止音から1オクターヴ上の終止音までの音域用い旋法)となった。以下の2通り定義された。 ト音から1オクターヴ上のト音までの全音階オクターヴ種。 フィナリス(最後の音)にト音をとる旋法。そのアンビトゥス(教会旋法音域)は下のヘ音から上のト音までをとり、許され場合には更に最高音上のイ音まで、最低音は下のホ音まで広げられた。また、二音は対応する7番目の詩編定式(psalm tone。または詩編唱式)の朗唱音(reciting note、リサイティング・トーン)とされて、重要な旋律機能受け持った。(なお、この朗唱音は正格旋法では原則として終止音の完全五度あてられており、他にドミナント(dominant)(もしくはテノール(tenor)、cofinal、レペルクッシオ(repercussio、反響音))とも呼ばれる。) この中世の理論構造は、ト音から上のト音へのナチュラルでの音階を示すミクソリディア旋法現代の用法つながった同じくト音終止音に持つ変格旋法(終止音の4度下から終止音の5度上までの音域用い旋法)はヒポミクソリディア(もしくは"低いミクソリディア") と呼ばれて第八旋法位置づけられ、ミクソリディアのように以下の2通り定義された。 二音から1オクターヴ上の二音までをとり、旋法最終ト音分割される全音階オクターヴ種(例:D–E–F–G + G–A–B–C–D); フィナリス(最後の音)にト音をとり、アンビトゥスは下のハ音から上のホ音までをとる旋法。この旋法でのハ音は、対応する8番目の詩編定式朗唱音とされて、重要な旋律機能受け持った

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