世界観の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 09:40 UTC 版)
勇者、魔王がいる。 主人公は冒険者が利用するギルドで活動、チンピラに絡まれたり受付嬢と仲良くなる。 ギルドがない場合は王立、国立学園に入学、エリートたちのなかで主人公が活躍。 王族、貴族は中世からルネサンス期の西洋風、王や皇帝がいて貴族が権力を持つ。 獣人、亜人といった半獣が暮らし、ハーレム入りするか好敵手になる。 現代では世界的にファンタジー作品においてあまり描かれない奴隷の存在。 2018年頃からインターネット上で、なろう系に登場する異世界が「ナーロッパ」と呼ばれるようになった。ナーロッパはコンピュータRPGの『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』のような西洋風ファンタジーな世界で、食べ物や身分制度は現実と似ているようだが魔法があるのに農業、技術、文化が遅れているという特徴がある。このようにファンタジーとして設定が緻密でない理由は筆者の多くがアマチュアなためであると考えられている。世界観の作り込みが甘く、作品の粗を誤魔化す言い訳に利用されているだけではないかとも批判されているが、宮永忠将はこうした批判を「やや的外れ」と指摘。史実でない架空のファンタジー世界を作る上で「中世ヨーロッパとは違う」という批判は雑で、そもそも研究者によって中世ヨーロッパの考えが違い、時代が同じでも地域差が大きく、部分的な批判はそれ自体「足場がない」ものと述べている。また、中世ヨーロッパの各時代の寄せ集めはファンタジー世界を作り上げるとっかかりとして妥当で、簡単に受け入れられるナーロッパは日本の誇るべき発明だと肯定、そして実際の中世前期のヨーロッパの生活は結構過酷で共感できる世界観にも乏しいと説明している。ただし、理性的や物理的にありえないことと混ぜるのは駄目で、戦場で弓兵部隊が最前線、重装備の敵と相対して戦うような戦争の常識としてありえないようなことは作品を損なうため、避けるべきだとしている。
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