一価ポリオワクチン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 06:13 UTC 版)
「ポリオワクチン」の記事における「一価ポリオワクチン」の解説
経口生ポリオワクチンは、通常、薬を入れるバイアル(小瓶)にワクチンを10-20回分詰める。経口生ポリオワクチン1回分(2錠)は、サビン1系統で1,000,000感染単位を含み、サビン2系統では100,000感染単位、サビン3系統では600,000感染単位が含有されている。ワクチンには、抗生物質からネオマイシン(アミノグリコシド系抗生物質)とストレプトマイシンまで含まれるが、防腐剤は含まれない。経口生ポリオワクチン1回で、3種類のポリオウイルス血清型に対して、接種者のほぼ50%が免疫性を獲得することができる。生弱毒化経口生ポリオワクチンの3回で、3種類あるポリオウイルスの全てに対して、接種者の95%以上に抗体による免疫性の保護がみられる。経口生ポリオワクチンは、野生株のポリオウイルスの主感染細胞において、消化器中の免疫の生産が優れており、野生株のウイルスによる感染をほぼ防ぐ事ができる。1961年に1型と2型の一価経口ポリオウイルスワクチン(MOPV)が認可され、1962年には3型のMOPVが認可される。 1963年には、3価経口生ポリオワクチン(TOPV)が認可され、アメリカと世界中の多くの国においてワクチンの病状に適したワクチンの選択が可能となったため、不活性化ポリオワクチンからとって代わり主流となる。イミュニゼーション(免疫性を与える事)の大きな第二の波は、ポリオという病気の数をより大幅に減少させる事となる。1962年と1965年の間、約1億人に及ぶアメリカ人(当時の人口の56%に当たる)はサビンワクチンを接種した。事実、急性灰白髄炎の病気の多くが減少し、ソークワクチン接種の後でさらなる減少に繋がる事となった。ワクチンで使われる生ウイルスは、公衆衛生が低い便器とウイルスが広がっているコミュニティの中で発生する。生ウイルスは温度の高い地域と人里離れた場ところでの発生が起こりやすいという問題があるため、厳重に保管され輸送される。経口生ポリオワクチンは生ウイルスワクチンとして、ほぼ永久に、免疫性の獲得のため利用されるだろう。
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