ワンボードマイコン・キットの時代
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「パーソナルコンピュータ史」の記事における「ワンボードマイコン・キットの時代」の解説
黎明期の初端においては米国と同様にエンジニアや好事家が独自に部品を調達してワンボードマイコンなどを設計・制作し、あるいはもっぱら輸入された評価キットやワンボードマイコンなどが秋葉原の電子デバイス店などの小売店で細々と売られる程度であった。しかし米国でAltair 8800とその互換機が登場するとこれらの輸入品を主力に取り扱う店舗も登場するようになり「個人向けマイクロコンピュータの歴史」が始まる。 日本では1976年5月に東芝よりTLCS-12A EX-0(定価99,000円)が発売された。電源装置を別途用意すれば、12ビットのLED表示とディップスイッチを使ってテレタイプ端末などの入出力機器を必要とせずに動作させることができる日本国産初のワンボードマイコンである。 のちの「国産マイコン」に連なる最初の製品は1976年8月3日に日本電気(NEC)から発売されたTK-80(定価88,500円)とされる。本機はTK(Training Kit)という名前からも分かるように、元来は8080互換マイクロプロセッサの採用を検討する企業の技術者に向けた評価・教育用ツールであった。これはボードに16進キーボードとLED表示器がついただけのものだったが、同年9月に秋葉原に開設したBit-INNでサポートが行われ、同年10月にNECマイコンクラブを結成するなど積極的なユーザ支援体制もあって、企画当初の予想を超えたベストセラーになった。 TK-80の立ち上がりを受けて他社からもワンボードマイコンが相次いで発売された。サードパーティからはその周辺機器が開発され、月刊アスキーや月刊マイコンなどの専門誌も登場して「マイコンブーム」を形成した。 詳細は「ワンボードマイコン」を参照
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