ロードローラのパイオニア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 00:40 UTC 版)
「酒井重工業」の記事における「ロードローラのパイオニア」の解説
1927年に機関車の製造を開始したあと、1929年には内燃機関搭載の国産初のロードローラ(タンデム型)の製造販売を開始した。翌、1930年にはこれも国産初となる内燃機関搭載のマカダムローラ(3輪ローラ)を市場に投入し、機関車との2本柱となる。 1956年には国産初の振動ローラを開発。以降、道路機械のパイオニアとして各種のローラ、道路維持補修機械を開発・製造・販売している。 1968年(昭和43年)に開発したR1型マカダムローラは全油圧全輪駆動、全輪同径、前輪・後輪均等加重、センターピン(中折れ)を取り入れた操向装置など、マカダムローラの理想を追求した機種で、転圧が均等に行わわれる、カーブでも踏み残しがない、運転・操作が容易等の特徴があった。従来のマカダムローラは小径の前輪(操向輪)x 1 と径の大きな後輪(駆動輪)x2から なっており、転圧はもっぱら後輪で行われた。そのため、前舗装幅を転圧するには、転圧回数が多くなり、不均等なるなどの不都合があった。R1はそれら解決した画期的な機種で、1974年に販売開始したR1型の姉妹機R2型は市場のニーズを更に取り込み、日本のマカダムローラの代名詞となり、日本だけでなく、海外でもR2型を模した製品が販売されている。 1974年発売のTV40型は前輪(振動輪)と後輪にタイヤを配し、鉄輪・振動とタイヤそれぞれの転圧効果を兼ね合わせたコンバインドローラで小・中規模舗装工事、オーバーレイ工事、駐車場などと広範な工事に使用され、今日、日本で最も多く稼働している形のローラである。 周辺への振動を抑え、水平振動を更に発展させた章動ローラ、コンクリートを転圧出来るダム工事など重転圧用の用垂直振動ローラ、アスファルトの高速転圧を可能にした高周波振動ローラ等、市場ニーズをとらえた新機構を備えた新機種を開発している。 最近ではi-Construction、Smart Roller、自立走行ローラなどITを踏まえた多様なニーズに応えるため、機械の開発にに留まらず、安全かつ効率的に転圧品質の向上が図れるような操作及び転圧管理関連の機器・ソフトの提供にも努めている。 2018年には道路機械として初の自動ブレーキシステム(Guardman)をタイヤローラに搭載、他の製品への適用を進め、安全環境の増強に寄与している。
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